【日経平均株価】日米中銀の金融政策会合の結果により乱高下も

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先週の日経平均は米雇用統計を控えて様子見

2024年6月7日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比19円58銭安の3万8683円93銭となりました。小幅に反落です。前日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸したもののナスダック総合株価指数は反落していました。東京市場でもアドバンテストや東京エレクトロンなど半導体関連株が売られました。

ただし、売り一巡後は押し目買いが入りました。また、日本時間の同日晩に米雇用統計の発表を控えていたことから様子見傾向となりました。東証プライム市場の売買代金は3兆4623億円と今年2番目の低水準でした。

今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。7日の米株式市場でダウ平均は前日比87ドル18セント安の3万8798ドル99セントで終えています。4日ぶりの反落です。同日発表された5月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数が前月比27万2000人増と、市場予想(19万人増)を上回りました。失業率は3.9%から4%に上昇したものの、投資家は労働市場が堅調であるととらえました。このため、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ時期が後退するという見方が広がり、米株も売られました。日本株も週初から上値の重い展開になることが想定されます。

今週は日米両国で金融政策会合が開かれます。11~12日には、米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれます。市場では、これまで年内2回の利下げが行われるとの見通しが大勢でしたが、これが後退したとの見方が広がっています。実際に年内1回などに修正が行われた場合、株式相場も下値圧力がかかりそうです。

13~14日には日銀の金融政策決定会合が開かれます。14日は先物とオプションの清算日が重なる3カ月に1度のメジャーSQ(特別清算指数)が算出され、これにともなう売買もありそうです。

12日には5月の米消費者物価指数(CPI)も発表されます。材料が多い週だけに、相場が乱高下する可能性もあります。急な値動きには注意したいところです。

12日には5月の米消費者物価指数(CPI)も発表されます。材料が多い週だけに、相場が乱高下する可能性もあります。

25日線、75日線付近で小刻みな動き

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。足元では、ローソク足の実体が25日移動平均線、75日移動平均線付近でもみ合う動きが続いています。先週はこのもみ合いを上抜けることができるかどうかがポイントでした。

実際には、週初6日(月)にはローソク足の実体が25日線を上抜けで75日線にかかるまで上昇しましたが、その後は窓をあけて下落。5日(水)にはローソク足の実体が25日線も割ってしまいました。ただし、その後は小幅に上下し、25日線は回復しています。

今後の展開はどうなるでしょうか。ローソク足の実体が短く、小幅に上下する動きが続いています。このような場合には、25日線や75日線をはさんで子刻みな動きになるため、上抜けたり下抜けたりしても一喜一憂する必要はありません。中長期的な流れを見るようにするといいでしょう。

ポイントとして、上方向は直近の戻り高値である5月20日の高値(3万9437円)、下方向は直近の押し安値である5月30日の安値(3万7617円)が目安になります。値幅は1800円程度しかありません。この間でもみ合っている間は様子を見るというのも一つの方法です。どちらかに抜けてから出動しても遅くはないでしょう。

上抜けした場合、心理的節目となる4万円、3月22日の高値(4万1087円)あたりが次の目標になります。下方向は、4月19日の安値(3万6733円)あたりまでは押し目買いの好機と見ていいでしょう。

ポイントとして、上方向は直近の戻り高値である5月20日の高値(3万9437円)、下方向は直近の押し安値である5月30日の安値(3万7617円)が目安に。

参考資料

  • 日本経済新聞 日経平均株価

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