契約問題を抱えるジェッツOLBレディック、参加必須のミニキャンプについては沈黙

ハサン・レディック【NFL】

ニューヨーク・ジェッツは現地11日(火)から参加必須のミニキャンプを開始する。だが、新加入のアウトサイドラインバッカー(OLB)ハサン・レディックが参加するかどうかは不透明のままだ。

土曜日に『New York Post(ニューヨーク・ポスト)』のライアン・ダンリービーからのインタビューに応じた際、レディックはそのことについて話すのを拒否している。この春にチームの活動に参加していないものの、ニュージャージー州カムデンで開催されたイベントではジェッツのTシャツを着ていたベテランのレディックは、ミニキャンプに参加する予定があるかどうかについての質問には答えなかった。

このオフシーズンにフィラデルフィア・イーグルスから2026年の条件付き3巡目指名権と引き換えにジェッツにトレードされたレディックは、新しい契約を求めている。29歳のパスラッシャーは契約があと1年しか残っておらず、今シーズンは1,425万ドル(約22億3,582万円)を稼ぐ見込みとなっている。

そのため、5月から今月頭にかけてレディックが自主参加のチーム合同練習(OTA)に参加しなかったのは想定内のことであり、ジェッツのオフシーズンプログラムを欠席したことで、25万ドル(約3,922万円)のワークアウトボーナスを放棄したと報じられている。

先週、レディックの不在が著しいことについて聞かれたヘッドコーチ(HC)ロバート・サラーは、必須のキャンプには参加するだろうと記者団に話しており、特に懸念している様子は見られなかった。

「私は出席している選手たちに集中している」とサラーHCは火曜日に述べ、こう続けている。

「ハサンはプロだ。彼はこのリーグに長くいて、長い間非常に高いレベルでプレーしてきた。彼には彼のルーティンがある。みなさんに安心してもらうために言っておくと、われわれは彼がどこで何をしているかは把握している。彼は生産的な2024年シーズンを送れるよう、一生懸命に努力していることも知っている」

レディックが必須のミニキャンプに参加しない場合、5万ドル(約785万円)以上の罰金が科される可能性がある。

トレードでレディックを獲得したジェッツは、代わりにディフェンシブエンド(DE)ブライス・ハフを手放し、そのハフはイーグルスでレディックのポジションを埋めることになった。ハフが手にした3年5,110万ドル(約80億2,167万円)の契約は年平均の価値で考えた場合、イーグルスのジェネラルマネージャー(GM)ハウイー・ローズマンが交渉したレディックの現在の契約を上回る。この状況をうまく乗り越えられるかどうかは、ジェッツのジョー・ダグラスGMにかかっていると言えよう。

過去4シーズンでそれぞれ11回以上のサックを記録しているレディックは、ジェッツでエリートぞろいのディフェンスに加わることになる。ディフェンシブタックル(DT)クイネン・ウィリアムスがディフェンシブラインをけん引し、セカンドレベルの要はインサイドラインバッカー(ILB)C.J. モズリーが務め、セカンダリーにはコーナーバック(CB)のソース・ガードナーとD.J. リードを擁する。若手の脅威とされるDEのジャーメイン・ジョンソン二世とウィル・マクドナルド四世とともにジェッツに加わったレディックには、ここ数十年にわたってチームに欠けている一貫したエッジの脅威をもたらすことが期待されている。

とはいえ、レディックがチームの施設に姿を現し、または契約問題が解決しないことには、ジェッツのディフェンスは本格的に始動することはできない。

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