所属は大手事務所ではないけれど…ライブの実力とメンバーの魅力で飛躍するK-POP界の「中小ドル」に大注目

大手ではない、中小芸能事務所のK-POPグループが国内外で頭角を現している。

大型芸能事務所の全面的な支援はないものの、しっかりとした実力とメンバーたちの魅力にあふれた「中小ドル」の飛躍に、韓国K-POP界はもちろん、海外ファンの注目も集まっている。

実力派ボーイズグループATEEZ(エイティーズ)は、代表的な“中小事務所の奇跡”として挙げられる。

彼らが5月31日にリリースした10thミニアルバム『GOLDEN HOUR:Part.1』は、6月7日に公開された英オフィシャルアルバムチャートで4位を記録した。これは、人気ポップスターのテイラー・スウィフト、ビリー・アイリッシュ、そしてオーディション番組『The Voice UK』シーズン1出身のベッキー・ヒルに次ぐ順位だ。

(写真提供=KQエンターテインメント)ATEEZ

ATEEZは2023年6月の9thミニアルバムで同チャートに初めて進入し、同年12月に発売した2ndフルアルバムは同チャートで2位を記録した。K-POPグループが英オフィシャルアルバムチャートのトップ10に、1年間で3枚のアルバムを掲載したのはATEEZが初めてだ。

ATEEZはデビュー当初から韓国国内よりも海外に焦点を置いて活動。強烈なステージで海外ファンを魅了し、Stray Kidsと共に次世代K-POPをリードするボーイズグループに挙げられた。

彼らは今年4月、K-POPボーイズグループとしては初めてアメリカの音楽祝祭「コーチェラ・バレー・ミュージック・アンド・アーツ・フェスティバル」のステージに立ち、優れたライブ実力を誇った。

その後、グローバルストリーミング再生回数が急増している。これまでの“ファン中心”を超え、グローバルな大衆に実力を認められた。

個性的な「中小ドル」が多数!

2023年7月にデビューした4人組ガールズグループKISS OF LIFE(キスオブライフ)も、代表的な「中小ドル」だ。

KISS OF LIFE

デビュー曲『Shhh』から『Bad News』『Nobody Knows』『Midas Touch』などで、新人とは思えない果敢なパフォーマンスと揺るがないライブの実力を見せつけ、徐々に口コミで人気を集めた。

今年初めにタイのバンコクで開かれた授賞式「第33回ソウル歌謡大賞」で「ニューウェーブ賞」を受賞した彼女たちは、その後も勢いに乗って、第21回韓国大衆音楽賞の新人賞まで受賞した。

歌手シム・シンの娘であるBELLE(ベル)のプロデューシング能力と、タイ出身のNATTY(ナッティ)のパフォーマンス、そしてリーダーであるJULIE(ジュリー)のリーダーシップなどが調和した結果だというのが関係者たちの共通認識だ。

デビュー前からKISS OF LIFEに注目していたというある関係者は「中小芸能事務所が輩出できる最高の人材で構成されたガールズグループだ」と絶賛したりもした。

『Rose Blossom』で“中小の奇跡”と呼ばれたガールズグループH1-KEY(ハイキー)も、「中小ドル」としての存在感を誇っている。

H1-KEY

メンバーのソイ、リイナ、フィソ、イェルはYGエンターテインメント、WMエンターテインメント、SOURCE MUSIC、JYPエンターテインメントなど、大手芸能事務所の練習生出身者だ。

実力は優れているが、元所属事務所でデビューの機会を得られなかったメンバーがH1-KEYというグループを作り、自分たちの物語と似ている『Rose Blossom』(原題は「建物の間に咲いたバラ」)で若者世代を泣かせたという評価だ。

2023年10月にデビューしたDSPメディア所属の5人組ガールズグループYOUNG POSSE(ヤングパシー)は、新しい“中小ドルの奇跡”を成し遂げる準備を終えた。

(写真提供=DSPメディア)YOUNG POSSE

彼女たちが今年3月にリリースした『XXL』は、ソテジワアイドゥルの『Come Back Home』をオマージュした曲だ。単純な企画力だけで注目されたわけではなく、メンバーたちの安定的なラップの実力が加わり、熱い反応を得た。

『XXL』のミュージックビデオには、「40代なのにソ・テジヴァイブにひかれて見ることになった」というユーザーのコメントが続いた。10代、20代ファンが圧倒的なその他のK-POPグループとは異なり、ファンの世代を広げている雰囲気だ。

K-POP界も「中小ドル」の飛躍を応援している。

とあるK-POP関係者は「中小芸能事務所から出発したBTSが、所属事務所を大手芸能事務所HYBEに成長させることができたのは、彼らだけのハングリー精神と音楽カラーがあったから」とし、「“中小ドル”の個性ある音楽が大手芸能事務所の占領したK-POP界を、さらに豊かにしてくれるだろう」と期待した。

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