TikTokクリエイターら、仙台市で気候変動の影響を目の当たりに。日常でできる「脱炭素アクション」を考えた

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動画プラットフォームのTikTokの人気クリエイターらが6月9日、気候変動を学ぶため、宮城県仙台市に集まった。

2回目の開催となったTikTok主催の気候変動を学び発信するプロジェクト「みんなで学ぶ気候変動」。今年は、国から「脱炭素先行地域」に選定されている仙台市でフィールドワークやカードゲームを通じてクリエイターらが気候変動について考えた。

参加したクリエイターは、旅・イラスト・映画・おでかけ・フードなど、多様なジャンルで活躍する10代後半から40代の14組15人。それぞれの視点で目の当たりにした、気候変動の影響と対策とは?

「みんなで学ぶ気候変動」プロジェクト クリエイターワークショップ in 仙台

仙台市で見た、身近に起きている気候変動の影響

仙台で行われている緩和策・適応策や、気候変動によって起きている身近な影響を実際に見て学ぶべく、仙台市の街に繰り出したクリエイターたち。

グループに分かれ、マップに書かれた11ヶ所の探索地点を見つけるごとにポイントを獲得できる「陣取り合戦形式」で、楽しみながら気候変動について学んだ。

みんなで学ぶ気候変動 陣取り合戦 in 仙台

例えば、日本フィギュアスケート発祥の地と言われている「五色沼」。かつて五色沼は、冬になると厚く凍結し、天然のスケートリンクになっていたという。

しかし現在は気候変動によって厚い氷が生成されなくなり、スケート場として活用されなくなった。

気候変動の影響でスケートリンクとして利用できなくなった日本フィギュアスケート発祥の地「五色沼」

また、気候変動の影響でクマが冬眠をしなくなり、食べ物を求めて街に出没するようになったという張り紙も。クリエイターらと一緒に街を回った東北大学の学生は、「東北大学の青葉山キャンパスにもクマが出ることがある」と説明。クリエイターらは、実際の生活に影響が出ていることを改めて実感したという。

遊びながら学ぶ、日常生活の中の「気候変動対策」

仙台市の街で気候変動の影響を目の当たりにしたクリエイターらはその後、TikTokが新たに制作した「TikTok 気候変動カードゲーム(仮)」を通して、日常生活の中でできる気候変動対策を学んだ。

地球温暖化による気候変動を抑えるためには、原因となる二酸化炭素(CO2)をはじめとした温室効果ガスの排出を減らす必要がある。

そこで、カードの表面には、日常生活の中で取り組めるCO2排出を抑える「脱炭素アクション」が、裏面にはそのアクションによってどれくらいCO2排出量を抑制できるのか、数値やその解説が記載されている。

「TikTok 気候変動カードゲーム(仮)」

カードの遊び方は様々。例えば表面に書かれた脱炭素アクションのCO2削減量を予想して順番に並べる「大きさ比べ」では、「『まとめ買い』をすることが思ったより削減に繋がるんだね!」など、予想と全然違う数値に驚くクリエイターが続出した。

また、カードの右隣にはCO2排出量が多いもの、下には少ないもの、などルールに則ってカードを並べていく「脱炭素ならべ」では、クリエイター同士で協力し、日々の自分たちの行動がどれだけCO2削減に貢献するか想像を巡らせた。うまく並びが完成したときには拍手が思わず拍手が起こった。

「TikTok 気候変動カードゲーム(仮)」

その後、クリエイターらは「TikTok 気候変動カードゲーム(仮)」に追加する新しいカードを考えた。

長野県在住のマルチクリエイター・まみすけさんは「地元のものをたくさん食べること」を提案。「自然に囲まれる長野県の食材を地産地消することで運送によって生じるはずだったCO2を削減できるのでは」と説明した。

また、料理クリエイターのケンティーさんからは、食品ロスを減らすために「ラーメンの残り汁を使用する」、いるか好きイラストレーターのみいるかさんからは「絵を描くときに、絵の具を出しすぎない」など、クリエイターならではのアイディアが生まれた。

「みんなで学ぶ気候変動」プロジェクト クリエイターワークショップ in 仙台

2年目の参加となった「ドタバタLIVEクリエイター」のMOSCOさんは、今回のワークショップについて「シャワーヘッドを変えるだけで脱炭素効果がある、など身近で新しい知識がたくさんありました」と感想を語った。

「いつも動画をみてくださる主婦層の方々は気候変動への興味が高いので、マイボトルや使い捨ての箸を使わないなど、身近なアクションをどんどん紹介していきたいです」(MOSCOさん)

歌手・タレントとしても活躍する圧ねぇ🤪atu_neさんは「気候変動はわかってはいてもなかなか何をしたらよいかわからないことが多いですが、今日のワークショップのフィールドワークやカードゲームを通じて、楽しく学ぶことができました」とコメント。

「私は服が好きで、服を長く使うことも脱炭素に貢献することを学びました。同じ服でライブをして、コメントがきたら『いやいやこれはエコなんだぞ?』と楽しませながら伝えていきたい!」と意気込みを語った。

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