今年のタイ成長率、少なくとも3%目指す 投資支出加速=財務相

Orathai Sriring Kitiphong Thaichareon

[バンコク 10日 ロイター] - タイのピチャイ財務相は10日、今年は少なくとも3%の経済成長を目指しており、外国人観光客の誘致や公共・民間投資の加速に取り組むと表明した。

昨年の成長率は1.9%、過去10年間の平均は1.73%だった。

ピチャイ氏は記者会見で、今年の外国人観光客を100万人増やして3670万人とし、景気回復につなげる計画だと語った。

「近隣諸国に比べて成長率が低く、経済は問題に直面している」と指摘し「じっとしているわけにはいかない。何か行動を起こす必要がある」と述べた。

景気刺激策を話し合う経済閣僚会議で、投資予算の少なくとも7割を9月までの今年度内に支出したいと述べた。今月7日時点で約38.6%を支出済みという。

今年の成長率が2.5%にとどまると予想される中、ピチャイ氏はこれまで、経済活性化に向けて短期的に刺激策を打ち出す計画としてきた。また、少なくとも年3.5%の経済成長が必要との見方を示している。

タイの第1・四半期国内総生産(GDP)は前年同期比1.5%増と、昨年第4・四半期の1.7%増から減速した。

ピチャイ氏は中央銀行と協議して、借り手が融資を受けやすくなるよう商業銀行に協力を求める考えを示した。同氏は金利の水準よりもお金の借りやすさについて懸念を示していた。

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