面接で「うつ病はいつ治る? 犯罪をしたくならないか?」などと言われた女性 後日、連絡が来るも即行で断る

画像はイメージ

メンタル不調で仕事をやめた後に、復職するのは容易ではない。しかし愛知県の40代後半女性(専門職/コンサルタント・士業・金融・不動産/正社員/550万円)は、数か月の求職活動を経て、みごと次の仕事に就いたという。

ただ、とある会社の面接で、精神障害に対する酷い偏見を痛感するできごとがあった。なんと面接官は

「なんで(うつ病が)治らないのか?いつ治るのか?」

「犯罪をしたくならないか?人に優しくできないのではないか?」

という「答えようがない質問」や「偏見に満ちた質問」を浴びせてきたそうだ。(文:福岡ちはや)

「一発殴りたくなりました」

女性は約10年前に過労でうつ病を患い、2回の休職で職場に居づらくなり、退職。精神障害者保健福祉手帳3級を取得し、障害者枠での再就職を目指していたが、ハローワークの紹介で受けた面接が「散々でした」という。そのとき、前述のような偏見に満ちた問いかけがあった。

「圧迫面接というより、精神障害の人は犯罪に走りやすく、思いやりがないと思い込んでいるようでした」

女性は「就労に問題ないという診断書もつけているのに」と不満をもらす。面接の結果は不採用だったが、女性は受かってもその会社に入る気はなかったので「ちょうどよかった」と胸をなでおろしたという。

しかし、その3か月後、その会社から女性のもとへ「まだ就職できていないならば採用する。以下の条件で~」という内容の手紙が届いたそうだ。

「3か月も経っているので、とうに再就職はできていてうつも軽快し、1か月に一度受診するだけ。次の手帳更新では資格がなくなるだろう、という矢先です。もちろん『すでに就職しています』と断りましたが、『意外だ』という言葉を電話先で聞き、一発殴りたくなりました」

女性がその会社に入っていたら、偏見にさらされてうつ病が悪化した可能性さえある。面接を受けたときは不快だっただろうが、偏見に満ちた社風を早めに知れてむしろよかったといえる。

© 株式会社グローバルウェイ