農業など被害深刻化 道がエゾシカ対策の有識者会議

道内でエゾシカによる農業被害や交通事故が増えていることを踏まえ、専門家が対策を話し合いました。

道内のエゾシカの推定生息数は、2011年度の77万頭をピークに減少傾向にありましたが、ハンターが減ったことなどから5年前に再び増加に転じ、22年度は72万頭となっています。被害も拡大していて、2022年度の農作物などの被害額は、全道で48億円余りに上っています。

また、去年発生したエゾシカが関係する交通事故はおよそ5300件と、過去最多となりました。

このため道は、ことしから再来年までを「緊急対策期間」に設定して、メスのシカの捕獲などを強化する方針です。

道が主催したきょうの対策会議では、有識者が今後のエゾシカの管理のあり方について意見を交わしました。

道環境生活部の高杉聖エゾシカ担当課長「対策強化によりできるだけ早く被害増加を食い止め、減少に転じることができるようにしたい」。

道はきょうの議論を踏まえ、来月22日の会議で今年度の捕獲目標数などを決める方針です。

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