森保監督「広島での試合、非常にうれしい」 11日シリア戦を前に会見 平和への思いも語る

シリア戦を前に会見する森保監督

 サッカー日本代表の森保一監督は10日、2026年ワールドカップ(W杯)アジア2次予選のシリア戦(11日・エディオンピースウイング広島)を前に記者会見した。今年2月開業の新スタジアムで初の代表戦に向け「広島は現役を長く過ごし、指導者でお世話になり、人として成長させてもらった場所。そこで試合ができることが非常にうれしい」と語った。

 J1サンフレッチェ広島の監督時代、スタジアム建設の機運を先頭に立って盛り上げた指揮官は、広島での開催意義について国内屈指のまちなかスタジアムである点を強調。「いい試合をすることで、ピッチとスタジアムが一体感を持ってエキサイティングな空間をつくれる。スポーツの魅力を感じ、街に潤いをもたらすことを全国に認識してもらい、素晴らしいものが広がっていけば」と願った。

 長崎市出身で平和を希求する思いも強い。「広島は世界に二つしかない原爆の被爆地。現在も世界で戦争、紛争が多く起こる中、悲しい思いをしている方々がたくさんいる」と指摘。「スタジアム近くの平和記念公園や原爆ドームで歴史に触れていただき、平和のことを考える機会になればうれしい」と強調した。

 広島では2004年以来20年ぶりの代表戦となる。日本は既にB組1位でのアジア最終予選進出を決めている。

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