つばきファクトリー[日本武道館公演レポート]新沼希空、気高く咲き誇りながらアイドル人生終幕「『私がオバさんになっても』みなさんの心に居続けられますように!」

つばきファクトリー[日本武道館公演レポート]新沼希空、気高く咲き誇りながらアイドル人生終幕「『私がオバさんになっても』みなさんの心に居続けられますように!」

つばきファクトリーが、本日6月10日(月)に日本武道館で、<つばきファクトリーコンサートツアー2024春「C'mon Everybody!」新沼希空卒業スッペシャル〜Ready Go!Now!〜>を開催。今回の公演をもって、2代目リーダーとしてつばきファクトリーを牽引した新沼希空がグループとハロー!プロジェクトを卒業した。

新メンバーの石井泉羽(いしいみはね)、村田結生(むらたゆう)、土居楓奏(どいふうか)の3人を加えた、新体制での春ツアーのファイナルとして行なわれた同公演。会場には約6,800人のファンが訪れたほか、全国47都道府県の50の映画館でもライブビューイングを実施。さらには、CSテレ朝チャンネル1でも生中継されるなど、卒業公演&全4会場4日程7公演のツアーラストにふさわしいライブとなった。

さらに、最初で最後の現体制での新曲披露や、山岸理子、小片リサ、岸本ゆめの、浅倉樹々といった全OGメンバーがゲスト出演するなど、つばきファクトリーの現在、歴史、未来が凝縮されていた点も見どころとなった。

本記事では、オフィシャルレポートをお届けする。

開演前から新沼のメンバーカラーであるライトブルー一色に染まった会場。止まらない“希空コール”の中、ライブはグループを代表する盛り上げナンバー「ハッピークラッカー」でスタート。今回のセットリスト作成には新沼が携わったといい、“笑顔で始まり笑顔で終わりたい!”という想いから、「ハッピークラッカー」が1曲目にセレクトされたという。

新沼の願いどおり、メンバーもファンも笑顔でスタートしたライブ。その後も「愛は今、愛を求めてる」「春恋歌」「最上級Story」といった、つばきファクトリーらしい爽やかなポップスを披露し、会場を盛り上げていく。

冒頭のMCでメンバーが“日本武道館へお越しのみなさん、こんばんは! つばきファクトリーです”と挨拶したのち、新沼が自身の卒業公演に対する心境を吐露。“今日が最後になるので、みなさんに感謝の気持ちを忘れずに最後まで楽しみたいと思います”と語ると、会場からは大きな拍手が起きていた。

MC後は、新沼が“「つばきの歴史」をお見せできるようにと選曲した”という、卒業スペシャルメドレーへ。最初は「C'mon Everybody!」と、ツアータイトルにもなっているセリフを新沼がシャウトする楽曲「Stay free & Stay tuned」でスタート。その後はハロー!プロジェクトの懐かしい楽曲を交えて、新沼とシャッフルメンバーによるパフォーマンスが続く。新沼と小野田紗栞がタンポポの「乙女パスタに感動」を可愛く歌えば、°C-uteの「イメージカラー」を新沼と小野瑞歩が、本家の鈴木愛理、矢島舞美を彷彿させるパフォーマンスを披露。通称“リトルキャメリアン(リトキャメ)”と呼ばれる河西結心・八木栞・福田真琳・豫風瑠乃との「スキップ・スキップ・スキップ」で新沼は笑顔を見せ、秋山眞緒との「FIRSTKISS」(あぁ!)ではクールな表情に。

新沼の想いが詰まったメドレーは、まだまだ続く。新メンバーの石井、村田、土居とは「EZPZ!!」を、そして新沼の後を継いで3代目リーダーとなる谷本安美とはたんぽぽの「BE HAPPY 恋のやじろべえ」を歌い、ファンを魅了していく。最後は全員で「アドレナリン・ダメ」を歌い上げ、メドレーは終了となった。

メドレー後のMCは、新メンバー3人にスポットを当てた内容に。3人はメインステージからダッシュでサブステージへ走るなどフレッシュな一面を見せ、石井が“先輩方のお陰で、こんなにも早く日本武道館のステージに立つことができて嬉しいです”と、先輩への感謝を口にする。

また、3人は自分たちのことを覚えてほしいという想いから、それぞれの好きな花と花言葉を発表していく。先陣をきった土居は“好きな花は楓、花言葉は大切な想い出です。1人でも多くの方に大切な想い出を残してもらえるような歌が歌えるように頑張ります”と宣言すれば、好きな花はピンク色のチューリップだという村田は“花言葉は誠実な愛。ファンのみなさんに偽りのない誠実な愛を届けられるような歌手になりたい”とニッコリ。石井は“好きな花はかすみ草。花言葉にある感謝と幸せを、ファンのみなさんにたくさんお届けしたい!”と、3人はそれぞれの目標を口にする。

最後に石井が“まだまだスタートラインに立ったばかりの3人ですが、椿のように凛とした美しさと、強さを持った歌手になれるよう先輩たちの背中を追って頑張りたいと思います”と宣言し、3人で初々しく「うるわしのカメリア」をパフォーマンス。その後は“リトキャメ”の4人が「ふわり、恋時計」、先輩メンバーが「ハナモヨウ」を歌い、再びMCのコーナーへ。

MC後のターンでは、8月28日に発売するトリプルA面シングルの中から「ベイビースパイダー」を披露。現体制での最初で最後のシングルのパフォーマンスに、会場からは大きな歓声が。その勢いのまま、「雨宿りのエピローグ」「弱さじゃないよ、恋は」「七分咲きのつづき」と立て続けにパフォーマンスし、メンバーは一度バックステージへ。

すると、ステージ上のスクリーンでは卒業への想いを語る新沼や、新沼卒業後のグループ像を語るメンバーの映像が流れ出す。中でも、デビュー当初から“つばきファクトリーはアイドル界の主役を目指す”と語っていた新沼が、その想いは今でも諦めていないと力強く語るシーンは印象的だった。

映像が終わるとメンバーが再びステージに登場。「I Need You〜夜空の観覧車〜」が流れる中、メンバーが卒業する新沼へのメッセージを伝えていく。“6月10日は間違いなく、新沼さんが全世界のアイドルの中でトップです”(福田)、“これからもたくさん笑っていてね”(秋山)と、メンバーがそれぞれの想いを新沼に送り、インディーズ時代から苦楽をともにしてきた谷本は涙を流しながら感謝の言葉を口にしていた。

そして、ここでスペシャルゲストとして、OGメンバーの山岸、小片、岸本、浅倉が登場。新沼と谷本を交えた初期メンバー6人で、インディーズ時代の楽曲「気高く咲き誇れ!」を披露する。初期メンバー全員が揃ってのグループ単独公演での日本武道館初パフォーマンスに、ファンも大歓声で呼応。その余韻が冷めないまま、小野、小野田、秋山も参加。メジャーデビュー時の9人が揃い、メジャーデビュー曲「初恋サンライズ」を披露する。曲中にメンバーがジャンプする“サンライズジャンプ”では、OGメンバーがデビュー当時を彷彿させるエネルギッシュなジャンプを見せ、会場のファンも一体となって大きく盛り上がっていた。

ここからライブは後半戦に突入。8月28日に発売するトリプルA面シングルの1曲「青春エクサバイト」から、「涙のヒロイン降板劇」「アタシリズム」とたたみかけ、本編はラストスパートへ。「Power Flower〜今こそ一丸となれ〜」「今夜だけ浮かれたかった」「妄想だけならフリーダム」と、グループきってのアップチューンなナンバーで、会場のボルテージも最高潮に達していた。

最後は「My Darling〜Do you love me?〜」を歌い、本編は終了となった。

アンコールでは会場が新沼のメンバーカラーであるライトブルーに染まり、“希空”コールが巻き起こる。この声援に応えるように、メンバーカラーのドレスを着た新沼が1人でステージに登場。

卒業衣装に関して新沼は“色も形も迷いましたが、メンバーカラーのドレスを選びました。自分の名前にも「空」が入っていますし、やっぱりライトブルー一色で染めたいなと思ったからです”とコメント。

鮮やかな空色のドレスを着た新沼は、つばきファクトリーがインディーズ時代にカバーしていた、事務所の先輩でもある森高千里の「私がオバさんになっても」をソロで披露。新沼は“「私がオバさんになっても」は、通りがかりの人も立ち止まってくれるような曲。みなさんと盛り上がりたいという気持ちと、アイドルとしての私を忘れないでほしいという気持ちを込めて選曲しました”と、卒業後は芸能界も引退するということもあり同曲を選んだという。

ファンへの想いを歌い上げた新沼はステージ上で感謝のメッセージを語る。“本日はお忙しい中、日本武道館に駆けつけてくださりありがとうございました。私、新沼希空は今日6月10日に、つばきファクトリー及びハロー!プロジェクトを卒業します。幼い頃に歌番組で松浦亜弥さん、藤本美貴さんを見てからハロー!プロジェクトが大好きになりました。アイドルに憧れていたものの、ただ好きというだけでモーニング娘。さんのオーディションを受けたこと、今考えても当時の勇気には驚かされます。気づけばハロー!プロジェクトに加入して11年目。理子、リサ、ゆめの、きき、あみ、そして私の6人でスタートしたつばきファクトリー。今では12人のグループになりました。家族のようなメンバーとみなさまに囲まれて、今日このような素敵な日を迎えることができました”。

新沼は、メンバーたちにも言葉をかける。“初めに、加入してくれた新メンバーの泉羽ちゃん、結生ちゃん、楓奏ちゃん、入ってきてくれてありがとう。見ているだけで可愛くて、初心を思い出させてくれたり、気を引き締めなきゃという気持ちになりました。これから大変なことがいっぱいあると思うけど、つばきの先輩を信じてついていってね! 続いて、結心、栞、真琳、瑠乃、いつもパワーをくれてありがとう。結心は妹みたいだし、栞といると落ち着くし、真琳はカッコいいし、瑠乃の無邪気さに救われました。可能性は無限大。これからどんな成長していくのか楽しみにしているよ! そして瑞歩ちゃん、さおちゃん、まおぴん。瑞歩ちゃんの笑顔、紗栞の姉御肌な所、まおぴんの優しいところにたくさん助けられました。メジャーデビューできたのも3人が加入してくれたからだよ。ありがとう。これからも精神的な面でグループを引っ張っていってほしいです。初めから一緒だったあみちゃん。いつの間にか結成時のメンバーは、あみちゃんと私だけになっていたね。インディーズ時代に一緒に過ごした時間は、ずっと忘れないよ。こうして頑張ってこられたことを誇りに思います。あみちゃんはこのまま、いつものあみちゃんでいてね。周りにみんないるから大丈夫だよ”。

最後はファンへメッセージを送る。“自信が持てなかった私を、たくさんの愛で支えてくださりありがとうございました。こんなに長い間活動できたのは、みなさんがいたからです。感謝してもしきれません。ずっとグループの目標にしてきたこと、それは「アイドル界の主役になる!」ということです。どうですかね、今日はみなさんのおかげで叶えられたんじゃないかなぁと思います”と話すと、会場から大きな拍手が起こる。

新沼は笑顔を見せ“幸せの時間を作ってくださり、本当にありがとうござました。一生の想い出です。みんな大好きだよ! 明日からは新しい物語が始まります。私の名前は希望の空と書いて「希空」です。希望しかないです! 今までどおり自分らしさを忘れず気高く咲き誇ります! なので、最後に言わせてください。「私がオバさんになっても」みなさんの心に居続けられますように!”と締めくくっていた。

その後、新沼以外のメンバーも登場し、再び12人でパフォーマンス。全員で新沼の門出を祝うかのように「足りないもの埋めてゆく旅」を歌い、最後にメンバーから感謝の言葉と、ライブの感想、これからの目標が語られた。

新メンバー3人は“また武道館でパフォーマンスできるように頑張る”(土居)、“また、この光景が見られるように頑張る”(村田)、“新沼さんと最後に「最上級Story」が歌えて幸せでした”と、初の武道館公演に触れていく。

“リトキャメ”の4人は、これからのグループに対しての想いを口にする。豫風が“新沼さんが描いてくれた可能性を塗りつぶせるように頑張りたい”と話せば、福田は“今回はグループの歴史が感じられるセットリスト。この歴史を受け継いでいきたい”と宣言。公演中に涙や汗が口に入ってしまったという八木は“しょっぱい味のした武道館でした”と笑顔を見せる。河西はファンに新沼への想いを口にしませんかと提案し、ファンと一緒に“希空大好き!”と叫んでいた。

メジャーデビューから苦楽をともにしてきたメンバーも涙を交えながら、新沼への想いと、ライブの感想を語っていく。秋山が“これからも、みんなといろんな夢を叶えていきたい”と話せば、小野田は新沼リーダーのもと素敵なグループに進化してきたと自信を見せ“(新沼卒業後も)進化を遂げたい!”とコメント。小野も“アイドル界の主役になる夢を引き継いで、守り抜いていきたい”と、それぞれの想いを紡いでいく。

また新沼と同じく結成メンバーの1人である谷本は“叶えられなかった夢はあったけど、新しい仲間が増えて、とっても素敵な子たちに巡り合えた。その子たちのおかげでもあるし、これまでのメンバーのおかげもあって、この綺麗な景色が見られて嬉しい”と、メンバーへの感謝を口にする。

最後となった新沼は“今日は本当に楽しかった。6月10日のライブは一生の宝物です”と、ライトブルーに染まる会場の光景を噛み締めていた。

最後は「帰ろうレッツゴー!」を笑顔で歌い上げ、“笑顔で始まり笑顔で終わりたい!”という新沼の想いが実現したライブは幕を下ろした。また、セットリストのコンセプトの1つに“日本武道館公演を通して、自分のアイドル人生を振り返ることができるセットリスト”にしたいという想いがあったという。

新沼が最後に披露したソロ歌唱曲「私がオバさんになっても」はiTunes storeやレコチョク、moraなどの各配信サイトにて、6月11日(火)より配信が開始される。また、本日披露した2曲を含む、トリプルA面の最新シングル「ベイビースパイダー/青春エクサバイト/鼓動OK?」は8月28日(水)に発売予定だ。

<つばきファクトリーコンサートツアー2024春「C'mon Everybody!」新沼希空卒業スッペシャル〜Ready Go!Now!〜>

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