「塩少々」と「塩ひとつまみ」はどっちが少量?どのくらい入れたらいい⁇出張料理人が解説!

料理のレシピによく書いてある、「塩ひとつまみ」と「塩少々」。
どちらも少ない量なのかな?というイメージはあると思いますが、どちらがどのくらい少ないのか、答えられる人は少ないかもしれません。

今回は、出張料理人として年間数十回の作り置き代行をしているサンキュ!STYLEライターの植松愛実が、今日から使いたい料理のコツを解説します!

違いは指1本分!

塩少々は親指と人差し指の2本の指でつまんだ量、対して塩ひとつまみは親指・人差し指・中指の指3本でつまんだりょうです。
つまり、指1本分の違いがあることになります。

実際にやってみるとわかりますが、指2本だとほとんど塩をつまむことができないので、本当に少ない量になります。
一方、指3本だと比較的しっかりつまめるので、個人差はありますが塩少々と比べ倍くらいの量になることが多いです。

もちろんどちらも1gに満たない量ではありますが、倍くらい差というのは料理の味つけを左右しそうですから、レシピに「塩少々」や「塩ひとつまみ」と表示があったらそのとおりに入れたいですね。

卓上塩のひと振りはどのくらい?

振るだけで少量の塩が出てくる、便利な卓上塩。手に塩をつけずに使えるので、食事中だけでなく調理中にも活用している人は多いと思います。
卓上塩は、ボトルのメーカーや、中に入っている塩がどのくらいサラサラなタイプかによってひと振りの量が変わってきますが、おおむね塩少々に近い量になります。

ちなみに、塩がサラサラなほど1回振るだけで多い量が出る傾向にあるため、自宅にある卓上塩のタイプを調べてみると使いすぎを防げるかもしれません。

小さじを使おうとすると…?

レシピに塩少々や塩ひとつまみと書いてある場合に、小さじを使うことはできるのでしょうか。
結論から言うと、おすすめしません。
というのも、塩少々も塩ひとつまみも1gに満たないくらいの量なのに対して、塩小さじ1は約6gもあるからです。

むりやり小さじで量ろうとすると小さじ1/8などになりますが、ただでさえ小さなスプーンのさらに1/8を目で見て量るのは大変ですから、やはり計量スプーンよりも指を使うのがよさそうです。

「適量」との違いは?

塩の分量について「適量」と書いてあった場合は、味見をしながらおいしいと感じる量まで入れる、ということになります。
人によってはまったく入れなくてもすでにおいしい場合もありますし、逆にかなりの量を入れないとおいしく感じない場合もあるので、決まった分量はありません。

なお、最近はインターネットにさまざまな人が自作の料理レシピを載せていて、なかには本来「適量」と書くべきところを「少々」としているものも見られます。
塩少々、つまり指2本分の塩を入れてみて「あれ?味がしないかも…」というときは、味見をしながら増やしてみましょう。

塩とうまくつき合おう!

出張料理人として仕事をするとき、もちろん料理人ならではの手の込んだ料理もつくりますが、一般的な家庭料理もたくさんつくります。
そして意外に思われるかもしれませんが、そういう「ごくごくふつうの料理」ほど、「自分ではうまくつくれないから…」と喜ばれることが多いのです。

でもそれ、もしかしたら「塩ひとつまみ」といった、ちょっとした料理知識で改善するかも?
熱中症を防ぐなど生きるのに必要だけれども、とりすぎると毒にもなる塩。
適切な量を入れることで、塩とうまくつき合っていきましょう。

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◆この記事を書いたのは・・・植松愛実
サンキュ!STYLEライター
身近な食材でできる時短作り置き料理やパーティー料理、簡単に彩りを増やせる料理のコツや、いざという時に備える災害食まで、「食」に関する情報を発信。また、東北や東海、関西にも住んだ経験から、各地の伝統的な食材にも詳しい。野菜ソムリエ、食育インストラクター、気象予報士など保有資格多数。

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