NY外為市場=ユーロ急落、仏が解散総選挙へ

Karen Brettell Alun John

[ニューヨーク/ロンドン 10日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ユーロが急落した。欧州連合(EU)欧州議会選挙で極右・右派勢力が躍進する見通しとなり、フランスのマクロン大統領が国民議会(下院)の解散総選挙を発表したことを受けた。

終盤の取引で、ユーロは対ドルで0.4%安の1ユーロ=1.076ドル。一時は1.0733ドルと、5月9日以来の安値を付けた。

対ポンドでは0.4%安の1ユーロ=84.52ペンスと約2年ぶりの安値を付けた。スイスフランに対しても0.4%下落し0.9648フランと、7週間ぶりの安値となった。

MUFGのシニア為替アナリスト、リー・ハードマン氏は「右派政党の支持率が上昇したことはおおむね予想通りだったが、マクロン仏大統領が解散総選挙を発表したことがサプライズとなり、市場は神経質な展開となっている」と述べた。

今週は、米連邦公開市場委員会(FOMC)、米消費者物価指数(CPI)発表、日銀金融政策決定会合と、イベントが目白押しとなっている。

5月の米雇用統計を受け、市場では米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げに踏み切るとの観測が後退したことからドルが上昇。主要通貨に対するドル指数は0.09%高の105.15。一時は105.39と、5月14日以来の高値を付けた。

ドル/円は0.25%高の157.08円と、1週間ぶりの高値となった。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは0.71%高の6万9768ドル。

ドル/円 NY終値 157.02/157.05

始値 156.81

高値 157.11

安値 156.81

ユーロ/ドル NY終値 1.0763/1.0767

始値 1.0735

高値 1.0766

安値 1.0734

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