「Call of Duty: Black Ops 6」開発チームインタビュー衝撃のオムニムーブメントを体験できるβテストは8月末!

by 中村聖司

【Call of Duty: Black Ops 6】

10月25日発売予定

価格:9,800円より

現地時間の6月9日に実施された「Xbox Games Showcase & Call of Duty: Black Ops 6 Direct」では、新たにMicrosoft Game Studiosの仲間入りを果たしたActivision Blizzardのフラッグシップタイトルである「Call of Duty: Black Ops 6」の最新情報がたっぷり公開された。ショウケース会場では直接プレイすることはできなかったものの、メディアインタビューが行なわれたのでその模様をお届けする。ゲームの最新情報については下記リンクを参照いただきたい。「Call of Duty: Black Ops 6」は10月25日発売予定で、価格は9,900円より。Xbox Game Pass(XboxおよびPC)に対応し、初日からプレイ可能。

インタビューに応じてくれたのは、ActivisionシニアディレクターのYale Miller氏とTreyarch アソシエイトデザインディレクターのMatt Scronce氏。まずは無事発表できた安堵と、ショウケースでの手応えの大きさに満足していた様子だった。まだ話せないことが多そうで、8月29日(日本時間)に予定されているCall of Duty NEXTですべてお披露目される見込み。インタビューでは8月末にβテストを開始するとも語っており、あと2カ月と少しの辛抱だ。

ActivisionシニアディレクターのYale Miller氏(左)とTreyarch アソシエイトデザインディレクターのMatt Scronce氏(右)

ムーブメントが変わるとゲームが変わる

――「CODBO6」では、新たにインテリジェントムーブメント、オムニムーブメントなど、ムーブメントが大きく変わるが、これはカジュアルプレーヤーにより遊びやすくするための措置だと思うが、スキル差も広がってしまう懸念があるがどう考えているか?

良い質問。オムニムーブメントは、FPSジャンルに変革をもたらし、ゲームプレイに大きな変化をもたらすだろう。インテリジェントムーブメントも同様には、どうやればもっと簡単にキャラクターが操作可能になるか自問自答した結果で、プレーヤーは自分の操作に集中できるようになるだろう。今後は、スキルレベルや、入力速度、CoDの知識、FPSのプレイスキルに案系なく、ビギナーでもCoDのプロに対しても大きなメリットをもたらすと考えている。

――Xbox版とPS版のコンテンツの違いがあれば教えて欲しい

ゲームプレイに関しては完全に同一になるように開発している。PCも同じ。ダウンロードコンテンツの差異については現時点ではまだハッキリとしたことは伝えられない。

――ではXbox Game Pass版と、パッケージ版の違いはあるだろうか?

ない。完全に同じになるように準備している。

――他プラットフォームとのクロスプレイは?

もちろんすべてのプラットフォームで対応している。

秘蔵版を購入すれば、追加で特典を得られる

――クラシックプレステージを復活させる決断をしたのはなぜか?

ファンから多くの要望があったからだ。我々としても気に入っていたし、CODの魅力を改めて伝えられる良い機会だと考えた。2024年のCODはどういうものであるべきかと考えたときにプレステージは最適なコンテンツだと思った。

――CODBO6はキャンペーンからゾンビまですべて入った全部入りだが、なぜそういう決断を下したのか?

まず、確かに10月25日に我々は全部リリースする。なぜそういう決断を下したかは、開発だけではなく、マーケティングチームや社内各所との調整の結果だが、最終的にはそれがベストだと考えたからだ。コンテンツについてはキャンペーンやマルチプレイ、ゾンビモード、ウォーゾーン。すべて欠かすべきではないという判断だ。

――リリース後のアップデート計画を教えて欲しい。

基本的にはすべてのコンテンツは10月25日にリリースされ、すべてのコンテンツは無料でアップデートを受けられる。

――何かサブスクリプションのような付加サービスはあるのか?

ない。Game Passが唯一のサブスクリプションだ。

――他のモードのようにWarzoneにもCODBO6のシステムが実装される可能性はあるのか?

スポイラーはしない。この件についてはまだ話せないことが多い。今後、もっと多くの話ができる機会があると思う。ただ武器や装備については、Modern Warfare II、Modern Warfare IIIに続いて、Black Ops 6のコンテンツがWarzoneに追加されることは間違いない。

――CODは作品によってキャンペーンのボリュームがまちまちだが、BO6ではどうか?

BO6のキャンペーンは、クラシックなCoDのスタイルを踏襲しているつもり。長さはプレイの仕方にもよる。セーフハウスを拠点に探索できるものはたくさんあり、5時間から8時間は楽しめるだろう。

キャンペーンの目的は、素晴らしいストーリーと、ミッションをどのようにクリアしていくか試行錯誤してもらうことだ。この壮大な90年代初頭のスパイスリラーの魅力、謎解き、ステルス、軍事作戦、様々なバラエティに富んだブラックオプスミッションを用意している。

――キャンペーンで周回要素やコレクタブル要素はあるか?

ぜひ繰り返し楽しんで貰いたいね。様々な探検要素を用意しているし、色んなクリアの仕方がある。キャンペーンで習得したテクニックをマルチプレイやゾンビモードに活かして欲しい。難易度を変えたりしながら人間の限界に挑戦して欲しい。様々な遊び方をしてほしい。

――今回のストーリーについて教えて欲しい

そのことについてはチームで長時間話し合った。私たちが伝えたいストーリーは何かを考え、それは理にかなっているかどうかを検討した。幸いなことに、ブラックオプスのやり方では、その気になればあらゆる物事を見たり、実現することができる。最終的に私たちが伝えたかったストーリーと、ウッズを連れて行きたかった場所とうまく一致できたと思う。

今回はトロイ・マーシャルという新しいチームリーダーを迎える絶好の機会にもなると思うし、ブラックオプスの次の象徴的なキャラクターは誰なのか。ウッズやレズノフなど、象徴的なキャラクターがいるので、どうすればアイコニックなキャラクターの次の時代を作り、誰を呼び戻すことができるか。アドラーや他の人たちはそこに到達していると思うが、それをどのように構築できるか、そして私たちがキックオフできると思う他のキャラクターは何か。最終的に、私たち全員がフランク・ウッズを愛するのと同じくらい、トロイ・マーシャルを多くの人々が愛するだろう。

――お気に入りの新しい武器はなにか?

「ブラックオプス6」では、16種類の新マップ、12種類の武器が新たにローンチされる。90年代初頭の武器を再現することは難しかったかと聞かれることが多いが、我々はブラックオプスをモチーフにしているので、聞いたこともない地域から200丁しか作られていない非常に初期のプロトタイプウェポンを見て、それをゲームに持ち込むことができるんだ。

ちょうど我々は、みんなのお気に入り銃は何になるだろう。お気に入りのPerkは何だろうと話をしているところだ。「ブラックオプス」にインスパイアされたクールなものもたくさんあり、それについて話すのが楽しみだし、キャンペーンでも、ホーミングナイフなど、さまざまな選択肢が用意されている。

――過去のゾンビモードには、歴史上の人物が登場したこともあるが、マーガレット・サッチャー(英国の元首相)はゾンビモードに登場するか?

しない。彼女は人びとに愛されている存在だし、ゾンビモードにも素晴らしいストーリーラインがあり、それをベースにしてプレイしてもらいたいと思っているからだ。近いうちに、自分たちが考えていることについてもっと率直に話し、今まで以上に多くの情報を見せていくつもりだ。

――90年代の物語を伝える上で気をつけている事はなにか?

現実世界のいくつかのタッチポイントを持たないことは不可能。ただ、象徴的な場所、人々が覚えている場所、そこにあるエコシステムのような場所に他の人々がいなければ、政治的なスリラーなどを持つことはできない。それは常に歴史の楽しいフィクションだ。そして、どうすれば人々が時間と場所の感覚を持っているように感じさせ、自分がどこにいるのかを知っているように感じさせ、理にかなっていて、新しく、しかし親しみやすいと感じさせるにはどうすればよいかを考える。大事にしているのは理にかなっているかどうか。逆にこの人をゲームに登場させたい、というようなことは決してしない。ストーリーの中で意味があるのか? たとえば、90年代初頭は本当に楽しかった。何もかもが素晴らしくて、株式市場が上がっていて、みんな幸せだった。でも、実際には、その下で何が起こっているのかを知っていて、地下には、ある種の泡立つ、非常にブラックオプスの雰囲気があったわけだ。

――今回ナンバリングを復活させた理由は何か?

それが誰にでも伝わることだから。様々な関係者と話し合った結果、それが一番良いという結論になった。

――Activision BlizzardはMicrosoftに買収されて、実際のゲーム開発に何か影響はあったか?

その交渉が行なわれている時に、すでに開発は進行中だったので、その動向には目を光らせていたが、私たちにとっては、Activision Blizzardであれ、Microsoftであれ、チームを持つことができたのは幸運だったと思う。今回の買収が起こらなかったら、私たちは別の役割を担っていたかもしれないし、Game Passで追加プレイヤーを獲得する機会もなかったかもしれない。おそらくPhilも開発チームのTシャツを着ていないに違いない(笑)。一般的には、実際には、何人かとは一緒に仕事をする相手が変わっtが、TreyarchとRavenの開発チームの多くは、そういったものから隔離されている。だからほとんど影響はなかったよ。

――CODBO6でもっとも注目して欲しい要素は何か?

ムーブメントシステムだ。いろんな動きができる。キャンペーンだけではなく、マルチプレイも、ゾンビも全部の動きが変わる。これは我々にとって大きなテクニカルチャレンジだが、それだけの価値のあるものだ。これまで我々はキャラクターをすらすら動かすことができなかった。腹ばいになると動きにくかった。戦場で腹ばいでしか戦えない。そんなわけはない。つじつまが合わない。BO6からはプレイヤーが思った通りに自然な動きで戦えるようになる。まだ完全にはできておらずポリッシュしている段階だが、部内でテストプレイを繰り返し、そのフィードバックを受けてポリッシュし続けている。

――その新ムーブメントは我々はいつ体験できるようになるのか?

すでに一部のファンはプレイし始めているが、より多くのユーザーが参加できるβテストは8月末を予定している。正確な日付は発表を待って欲しい。

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