「新庁舎整備は駅南地区に」 美濃加茂会議所、初の政策提言

政策提言を説明する則竹会頭

 【東濃】美濃加茂商工会議所は10日、初めての提言書「地方都市の再生に向けた政策提言」を発表した。官民連携による経済を土台としたまちづくりの実現が目的。中心市街地の活性化では、懸案の市役所新庁舎整備について「駅南周辺地区を候補地として検討」と提言した。

 会見した則竹晃司会頭は「地元の中小企業を取り巻く経営環境は厳しい。市の将来に危機感があり、課題解決へ迅速に行動に移す必要があると考え政策提言に取り組んだ」と述べた。

 提言は、官民連携による①中心市街地の活性化②地域経済循環システムの構築③イベントの活性化―の3項目を打ち出した。

 中心市街地の活性化では「市の美濃太田駅周辺整備基本構想に基づく行政・公共機能と商業機能の整備」を掲げた上で、「経済波及効果の視点から、新庁舎整備は駅南周辺地区を候補地として検討」と提言。市は今春、市民アンケートの結果を踏まえ新庁舎整備候補地4カ所を決定したが、駅南周辺は含まれていない。

 地域経済循環システムの構築では、商店街ポイントカードの見直しとデジタル地域通貨による新ポイントシステムの導入を提言。イベントの活性化では、市民まつりへの企業出展拡充と盆踊り大会の復活を提言している。

 同会議所では13日に市長に提言書を提出する予定。則竹会頭は「市との連携を密にして提言実現を目指す」と語った。

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