by DOS/V POWER REPORT編集部, 石川 ひさよし
物価高もなんのその 高コスパ大型空冷最後の砦
最強とまではいかないがよく冷えて静か。まさにサイズの本領発揮とも言えるFUMA3を今回は高く評価したい。メモリ側のファンは15m m厚、バックパネル側は26m m厚とし、ヒートシンクの大きさも前後で変えている。合わせてヒートパイプも大きく曲げて、メモリとの干渉を抑える設計。前後異なるファンを採用しながらも風量バランスをまとめ、静かさと両立できるのは同社が培ってきたノウハウと言えるだろう。
13㎝径ファン×2で優れたコスパを実現
13cm径ファン×2基を採用。6本ヒートパイプのツインタワー型CPUクーラーだがサイズを幅13cm、高さ15.6cmに抑えている。冷却性能ではDeepCool AK620とほぼ互角。このクラスで最安5,000円を切る新たなコスパキングの誕生には拍手をおくりたい。
空冷の次世代がここにある高くても納得の性能と満足感
今回、数字に出ないトータルでの満足度で言えばこれを推したい。デザインを刷新しつつ、異径ファンや手間のかからない装着方法など、多数の新機軸を取り込んだ製品だ。実際に触らないと伝わりづらいところだが、ひとたび知ればこの価格も納得の出来だ。
ミドルレンジCPU以下ならずば抜けた静音性を発揮
3,000円前後でリテールクーラーからの確実な性能向上を体感できるのがAK400の魅力だ。MTP 253W時の89℃は比較した中では高温だったが危険域には達していない。その際の回転数はほぼ全開状態にもかかわらず動作音は最大44.8dBともっとも静かだった。
値上がりも何のその静かで冷えるツインタワー
AK620はシンプルな外観がさまざまなマザーボードのデザインと合わせやすく、発売当初から高評価を得ていたモデルだ。今回も十分な冷却性能を示しつつ、静音性も好成績だった。現在は若干値上がりしたもののその人気は衰えない定番モデルだ。
高さ92mmで12cm角×2基 トップフローの超新星
めずらしい大型トップフロー。大きなヒートシンクを支えつつ、裏からナットで止めるという装着方法は昨今のCPUクーラーと比べると手間がかかる印象。冷却性能、動作音とも今回の計測ではあまり振るわなかったが、高さを9.2cmに抑えられる点は大きな強みだ。
5年間ハイエンド空冷の最前線に立ち続ける王者
空冷最強と言われるモデルで、2018年の発売以降新ソケットにも対応し続けている。検証でもMTP 253W時でもっとも冷え、何より静音性もトップクラス。そのサイズや取り付け方法などに設計の古さも感じるが、空冷にこだわる方にオススメしたい。
[TEXT:石川ひさよし]
PCパーツ100選 2024
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