茨城・ひたちなかの井崎さん プロボウラーの夢 実現 18歳合格、活躍誓う

今春、日立二高を卒業し、プロボウラーとなった井崎寛菜さん=ひたちなか市田彦

日本プロボウリング協会主催の「第56回女子プロボウラー資格取得テスト」で茨城県ひたちなか市の井崎寛菜さん(18)が合格した。井崎さんは2024年度に合格した13人のうちの最年少の一人。初挑戦の合格に「憧れていたプロになることができ、とてもうれしい」と素直に喜んだ。

井崎さんは、両親の影響でボウリングを始め、小学1年生の時に同市田彦の勝田パークボウルを拠点に活動するスポーツ少年団に1期生として入団。「テレビや練習しているボウリング場で開かれた大会、イベントで活躍するプロの姿を見ていて、自分もいつかプロになりたい」と願い続け、夢をつかんだ。

ボウリングの魅力について井崎さんは「誰でも気軽にできるスポーツだが奥が深い。会場によってレーンに塗られたオイルの状態などが異なり、状況によって使うボールを変えるなど、常に『読む力』が求められる」と語る。

同ボウリング場育ちのプロ合格者は初めて。入団当初から同ボウリング場の専属プロボウラーらに指導を受けてきた。指導者の一人、山本翔太プロ(36)は「とても真面目でこつこつと練習するタイプ。常に冷静で、滑らかなフォームから繰り出すコントロールの良さが持ち味」と井崎さんの適性を見極めている。

井崎さんは22年に栃木県で行われた第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」のボウリング少年女子個人で3位入賞を果たすなど、各種の大会で優勝や上位入賞するなど実力を付けてきた。

今春、県立日立二高を卒業し、同ボウリング場でアルバイトをしながら、週4、5日練習に励んでいる。

資格取得テストは第1次から第3次にわたった。1、2次は実技テスト。4月に愛知県で行われた1次テストは4日間にわたり、1日12ゲーム計48ゲームでアベレージ190以上、これに合格して進んだ2次テストは同月に京都、5月に都内で行われ、同じく計48ゲームでアベレージ190以上が合格となる。第3次は筆記と面接など。

井崎さんは実技の最終日にパーフェクトを出し、合格をぐっと手元に引き寄せた。初挑戦だった試験に「落ち着いて臨めた。実技ではスコアが伸びないゲームもあったが、悔いなく全てを出し切ることだけを心がけた」と物おじしなかった。

井崎さんは「多くの人に支えられて合格できた。いろいろな大会に出て活躍して恩返しがしたい。誰からも憧れられるようなプロボウラーになりたい」と抱負を語る。今後、公式戦の予選に当たる順位決定戦のほか、新人戦などに臨む。

山本プロは「まずは優勝してほしい」とエールを送った。

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