【累積赤字は14億円超え…どうなる阿武隈急行】2023年度決算2年ぶりの赤字

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福島県と宮城県柴田町を結ぶ第3セクター「阿武隈急行」の株主総会が10日開催され、2023年度の決算は、補助金などを加えた最終利益が約3500万円の赤字だったことが報告されました。赤字は2年ぶりです。

2023年度は利用者数が190万人でコロナ禍の2022年度から回復したものの、約3500万円の赤字となり、累積赤字は14億円を超える現状が説明されました。

沿線自治体などで作る検討会では、2023年3月から経営改善策を議論していて、利用者の多い福島側は鉄道維持の方針を示しています。

一方、利用者が少ない宮城側は、鉄道を維持した場合と代替輸送に転換した場合のコスト比較に向けた情報収集が行われています。

代替輸送導入の可否を含めた宮城県側の方針は、2024年度中にまとまる見通しです。

また、福島県と宮城県、さらに沿線5市町で負担している補助金について、柴田町が2023年度分の2358万円の支払いを拒否していた事もわかりました。

支払いを拒否したのは、赤字を穴埋めする「運行継続支援事業補助金」。

福島県と福島市、伊達市、宮城県と角田市、丸森町、柴田町が計約3億7900万円を支払う予定だったと言います。

柴田町では、20年度から負担するようになり、22年度までは、国の地方創生臨時交付金(コロナ交付金)をあてていましたが、23年度は一般財源から捻出することになったといいます。

柴田町は補助金の負担割合を角田市、丸森町と協議中で「見直しを進めている状態のため、支払えない」としています。

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