愛子さま“政略婚”危機に雅子さまが異例のご訪問…「内親王の出会いの場」旧華族会行事に初のご出席

両陛下のご関係を理想とされている愛子さま /(C)JMPA

オフホワイトのスーツに、パールのネックレスと、おそろいの服装で会場にお見えになった雅子さまと愛子さま。

6月7日、天皇ご一家は東京都新宿区にある東京オペラシティコンサートホールで、ウィーン少年合唱団の公演を鑑賞された。

「天皇ご一家は5月29日にも、ビオラ楽曲のコンサート『ヴィオラスペース2024』を、お三方おそろいで鑑賞されています。ご一家の仲むつまじさに癒されている国民も多いのではないでしょうか。

両陛下にとって愛子さまは、まさに“掌中の珠”です。しかし、両陛下はそんな愛子さまのご将来に“あるご憂慮”を抱いていらっしゃるのです」(皇室担当記者)

ウィーン少年合唱団公演の6日前の6月1日、天皇陛下と雅子さまは、千代田区の東京會舘で開催された「霞会館」の創立150周年式典と祝賀会に出席されている。

元宮内庁職員で皇室解説者の山下晋司さんはこう語る。

「霞会館の前身は、華族の親睦などを目的に1874年に創設された『華族会館』です。旧華族家の当主を中心に構成されており、現在でも“皇室の藩?”と言ってもいいと思います。

皇室とのかかわりは深く、霞会館の会員は、新年の歌会始で進行や発声を行う『披講』を務めたり、即位の礼や大嘗祭の際に着用する伝統的な装束の着付けを手伝ったりしています」

だが今回の陛下と雅子さまのお出ましについて、意外に感じた宮内庁関係者も多いという。そのうちの一人はこう言う。

「正直、今回の式典に、天皇陛下と雅子さまがそろってお出ましになったことに驚きました。霞会館のメンバーは、旧宮家や旧華族の当主と成年に達した長男です。

いままさに与野党が安定的な皇位継承策について協議しており、《旧宮家の男系男子を養子として皇籍に復帰させる》という案も俎上に載っています。このタイミングで両陛下が霞会館の行事に出席されることにより、“養子案を両陛下がお認めになっている”というような臆測もささやかれかねないのです」

■愛子さまに迫る“政略婚”の危機

雅子さまは、これまで霞会館関係の行事にお出ましになったことがなかった。

「それは機会がなかったというだけではなく、霞会館の体質も理由なのでしょう。霞会館は男性中心の組織です。特権意識を抱くメンバーも一部おり、いまだに庶民からお輿入れした美智子さまや雅子さまを軽視するような発言をする方もいるのです。それにもかかわらず今回、雅子さまもお出ましになったのは、それほど愛子さまに“政略婚”の危機が迫っていることに不安を募らせていらっしゃるからにほかなりません」(前出・宮内庁関係者)

自民党が強く推している《旧宮家の男系男子を養子として皇籍に復帰させる》という案には、ある意図が隠されているという。前出の宮内庁関係者は、

「かねて愛子さまをはじめとする女性皇族と“旧宮家男子”の結婚を実現させようとする声が、自民党の保守系の少なからぬ議員から上がっています」

保守系政治家のリーダーだった安倍晋三元首相は、’17年2月の有識者会議メンバーとの会食の席で、こう漏らしたという。

「女性皇族が『旧宮家』の男性と恋に落ちて結婚し、男子が生まれたら万々歳なのですが」

この発言について前出の皇室担当記者は次のように語る。

「80年近く前に皇室から離れた旧宮家が、国民になじみのない存在だということは、“男系派”の議員たちも認識しています。しかし、いま国民から絶大な支持を受けている愛子さまが、旧宮家の男系男子と結婚して男子を産んでくだされば、男系での皇位継承が今後も維持され、国民の支持も広げられるという構想を描いているのです。

しかし“愛子さまは旧宮家の男系男子と結婚されるべき”という雰囲気が醸成されれば、愛子さまに大きな重圧がかかってしまいます。またご結婚後も、男子誕生を強く望む声に苦悩されることでしょう。結婚生活について愛子さまの望みが尊重されない状況は、雅子さまにとっても絶対に容認できることではないのです」

雅子さまはかつて親しい知人に、こう語られた。

「愛子には愛子の持って生まれた運命があります」

それは運命を黙って受け入れるべき、ということではなく、自身で運命を切り開いていってほしいという母の願いだったのだ。

■霞会館が愛子さまの出会いの場の一つに

前出の宮内庁関係者はこう続ける。

「雅子さまの霞会館創立150周年式典ご臨席も、愛子さまが運命のお相手を見つけるためのチャンスを少しでも増やしたいという“母心”があってのことと思われます。

つまり“婚活”の一助につながれば、とお考えなのでしょう。愛子さまはコロナ禍のために、大学3年生までは通学がかないませんでした。またいまも平日は朝から夜まで日本赤十字社(以下、日赤)で勤務され、週末も皇族としてのおつとめに励まれるなど、多忙な日々を送られています。

日赤は職員同士の交流も盛んで、志の高い男性も多いのですが、お仕事に熱心な愛子さまだけに、職場での出会いが恋愛に発展するとは限りません」

実際、霞会館には内親王の出会いの場としても活用されてきた歴史がある。

「’90年代に黒田清子さんの“お婿さん候補”に注目が集まりました。有力候補は複数いたのですが、すべて霞会館のメンバーでした。霞会館で上皇ご夫妻や候補とされた男性の両親も同席しての“お見合い”が行われたという報道もあったのです。

上皇さまの姉・池田厚子さんが結婚したのは旧侯爵家の当主・池田隆政さん。また三笠宮崇仁さまの長女・近衞甯子さんが結婚したのは、近衞家当主で現在は日赤名誉社長を務めている忠煇さんです」(前出・宮内庁関係者)

前出の山下さんも女性皇族と霞会館についてこう語る。

「『家』や『伝統』の継承を担っているという点でも、霞会館の会員は皇室の方々と近い価値観を持っているのではないでしょうか。また皇室との接点が多いことから、一般国民よりも皇室のことを理解している傾向があるため、皇族と結婚したり、お相手の候補となったりしたことが過去には多くありました。

そういう意味では愛子内親王殿下におかれても霞会館は、出会いの場の一つになると思います」

愛子さまは日赤ご入社にあたって発表されたコメントで結婚観について次のようにつづられた。

《一緒にいてお互いが笑顔になれるような関係が理想的ではないかと考えております。両親から具体的なアドバイスを頂いたことは特にございませんが、両親のようにお互いを思いやれる関係性は素敵だなと感じます》

まだ具体的ではないにせよ、ご両親のようなご結婚への憧れを抱かれている愛子さま。昨年5月、「御即位5年・御成婚30年記念特別展『新しい時代とともに―天皇皇后両陛下の歩み』」を鑑賞されたとき、天皇陛下に“プロポーズの再現”をねだられていたことも記憶に新しい。

「雅子さまは常に愛子さまの自由な意思を尊重されています。今後はさらに、霞会館以外にも愛子さまの出会いの場を広げることはお続けになると思われます」(前出・宮内庁関係者)

“僕が一生全力でお守りします”。かつての陛下のように、そんな言葉を捧げる男性が愛子さまの前に現れる日を、雅子さまも待ち続けられている。

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