『あぶない刑事』極秘打ち上げ 舘ひろしを感動させた“まさかの次回作構想”

集まったファンにサービスする館

「僕は本当に俳優人生の中で、恭サマに出会えて、一緒に『あぶない刑事』を作ることができたことが、本当に奇跡だと思っています。本当に感謝しています」

6月5日、舘ひろし(74)は映画『帰ってきた あぶない刑事』大ヒット御礼舞台挨拶に満面の笑みで登場。38年前に始まった『あぶ刑事』の最新作のプロモーション“最後”の登壇になるという。隣の柴田恭兵(72)は、

「(舘の)優しさとわがままさに振り回されながら、ずっと付き合ってきましたが、(そんなところも含めて)大好きです」

と軽妙なジョークを飛ばし、タカ&ユージの名コンビぶりを発揮。満員の会場を沸かせていた。実はこの後、都内のホテルにて盛大な打ち上げが行われていた。

「舞台挨拶に多数の『あぶ刑事』ファンが訪れ、舘さんと柴田さんらが熱心にファンサービスしていたこともあり、打ち上げ会場入りが数分遅れました」(出席者)

会場には出演者やスタッフ、映画関係者らおよそ100名が集まっていたという。

「予想以上にヒットしていることもあり、映画会社のお偉方が一堂に集結。主要キャストでは、浅野温子さん以外は参加されていましたね。舘さんも柴田さんもすでに70代ですから、最初は“これが本当に『あぶ刑事』ラストになるかもしれない”という神妙な雰囲気もありました」(前出・出席者)

先月11日、大阪で行われた先行舞台挨拶で柴田はサングラスを外して、涙ぐむ一幕があった。

「70歳を過ぎてから、映画を撮ろうと約束した先輩たちが、映画が完成する前に亡くなってしまった方も何人かいます――」

次回作については舘も「体力が持てば」と語っていたのだが……。

この日の打ち上げでは出演者がそれぞれ熱の入った挨拶をしていた。出席者の証言をもとに再現してみよう。まずは今作のヒロイン役・土屋太鳳(29)から――。

「この作品を見た同世代の友人と私の家族が、“あまりにもカッコいい”と衝撃を受けました。ここまで『あぶない刑事』が続いたのも今の時代を救うためなのかなとも思います。本物のヒーローだなと。舘さんは現場で緊張をほぐして、そして引き締めてもくれることがとても勉強になりました。次にお会いするときはハーレーに乗る資格をとって一緒に走りたいと思います(笑)。恭兵さんは現場で“一生懸命やってもいいんだ”ということを教えてくださいました。お食事に誘っていただいて、ワインを飲むペースが早すぎて、私はついていけなかったので次はついていけるように頑張ろうと思います(笑)」

“次”について、繰り返し触れた土屋だが、柴田がひそかに温めている構想があるという。最近のインタビューでこう語っていた。

《実は演じてみたいシナリオが僕にはあるんです。これ、初めて言うんですけど、タカとユージが対決することになる。でも、それはお互いを救うための対決です。今までやったことないからちょっと面白そうでしょう》(『週刊新潮』’24年6月6日号)

■「こんな幸せな気持ちになれるとは」(舘)

次回作をにおわせる土屋の挨拶で和んだ会場が大いに盛り上がったのは、タカ&ユージの“後輩”町田透役の仲村トオル(58)が放った、具体的な次回作の提案だったという。

「次回作は、フルCGの『あぶない刑事』になると思います! めっちゃ楽ですよ。東映さんがちゃんとした契約書を作ってくれればですけど……」

湾岸での乱闘シーン、柴田の疾走、舘がハーレーを運転しながら銃を撃つなど、『あぶ刑事』には激しいアクションが定番なだけに、“フルCG”化は70代の舘&柴田には“ありがたい”提案だろう。そのため、会場は爆笑の渦に包まれたそうだ。仲村は続けて舘と柴田に、「もうちょっとなんで、(次回作まで)頑張ってください!」と満面の笑みを見せたとか。制作関係者はこう語る。

「お世話になった先輩たちを立てる仲村さんですが、今回の『あぶ刑事』では、“アシスト”した面もあります。今回の『あぶ刑事』は原廣利さんが初めて監督を務めていますが、彼の父・隆仁さんも『西部警察』で助監督を務め、『あぶ刑事』シリーズで監督デビューした『あぶ刑事』ファミリーなのです。仲村さんは’21年に放送された主演ドラマ『八月は夜のバッティングセンターで。』(テレビ東京系)で、廣利さんと一緒に仕事をして気に入り、プロデューサーに“次の『あぶ刑事』の監督にどうでしょう?”と薦めたと聞いています」

親子2代で『あぶ刑事』監督に就任した背景には、仲村の“あぶ刑事愛”が影響していたようだ。

そんな仲村の渾身の名スピーチで鳴りやまぬ拍手のなか、舘と柴田が登壇し、締めの挨拶を――。まずは舘が切り出した。

「長い間、本当にお疲れさまでした。もう、あの……トオルの話に感動しました。最近聞いた話でこんなに幸せな気持ちになれるとは。“フルCG”ですよ!(笑)これでいい夢を見ることができます。ありがとうございました!!」

最後に柴田が口を開く――。

「お疲れさまでした。(『あぶ刑事』の過去の記録が綴られた)本を読んだんですよ。そこには今まで出会った方々、最初のプロデューサー、最初の監督、スタッフらの言葉が書いてありました。“俺が頑張ったから『あぶ刑事』ができたんだよ”とか、“俺が命をかけて車を止めたからアクションが成功したんだよ”とか……。僕もビックリするくらい、みんな本気なんです。本当にみんなで作ったんです。でも今回、一番頑張ったのは、タカとユージです!」

大きな歓声が上がり、打ち上げは幕を閉じたという。まだまだ元気な舘&柴田なら80代でも『あぶ刑事』はCGいらず!?

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