山里彩る大輪 ハナショウブ見頃 久米南、50種2千株を住民栽培

見頃を迎えたハナショウブ

 岡山県久米南町上神目の「花菖蒲(しょうぶ)園」で、地元住民が丹精するハナショウブが見頃を迎えた。紫や白、黄色の花が咲き競い、訪れた人の目を楽しませている。

 同園は末常川の砂防ダムの麓にある町有地(約10アール)にあり、住民でつくる花菖蒲の会(大倉茂男代表)が1991年から約50種計2千株を栽培している。

 今季は例年より数日早い今月初旬に開花。昼夜の寒暖差が大きい影響で色づきがよく、観光客らが山里を彩る鮮やかな大輪を楽しんでいる。初めて訪れた岡山市南区の女性(81)は「花が大きく色も豊富で、最高にきれい」と喜ぶ。

 同会メンバーは、5年おきの株の植え替えをはじめ、イノシシに荒らされないようトタン板や鉄柵で囲うなど30年以上、世話を続けている。

 大倉代表は「朝露や雨でしっとりとした花もお薦め。20日ごろまでは楽しめそう」と話す。

 入園無料。午前8時から午後6時ごろまで。

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