サクランボ収穫に“助っ人”今年も 東根・日航社員が選別や箱詰め

サクランボの箱詰めを行う日本航空の社員=東根市蟹沢

 サクランボ収穫期の人手不足解消を図るためJA全農山形と旅行大手JTBが展開している農業労働力支援事業を通じ、日本航空の社員が10日、東根市の園地で選別や箱詰めなどの支援を始めた。30日まで延べ120人ほどが、繁忙期を迎えた生産地の“助っ人”として協力する。

 同市蟹沢の鈴木農園ではこの日、社員7人が実を選別したり、色づきをそろえて箱に詰めたりした。今年は東京や仙台市で勤務する社員に加え、関西のグループ会社などからも応援が駆けつける。JALふるさとアンバサダーとして地域振興などに取り組む客室乗務員の相沢枝穂さん(33)は「楽しく作業をしている。おいしい山形のサクランボを味わってほしい」とほほ笑んだ。

 同園では今後2~3週間が忙しさのピークとなる見通しで、短期間に多くの人手が必要になる。園主の鈴木克也さん(58)は「とにかく人手が必要なので助かる。手早く収穫、発送することで、より鮮度の良い物が届けられる」と語った。

 JA全農山形や日航東北支社などは今年2月、農繁期の労働力確保や県産果樹の輸出拡大を目的に包括連携協定を結んだ。日航は7日から、山形空港(東根市)発着の定期便を利用したサクランボの航空貨物を取り扱うなど、流通促進も後押ししている。サクランボ園への社員派遣は、2022年度から続けている。

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