Blackmagic、Apple「空間ビデオ」向け8K/3Dカメラを'24年発売。DaVinciの新バージョンも

by 阿部邦弘

Blackmagic Designは10日、Apple Vision Proの「空間ビデオ」向けコンテンツが撮影できる新しい3Dカメラ「Blackmagic URSA Cine Immersive」の開発を発表した。空間ビデオ向けの動画を編集するための“DaVinci Resolveの新バージョン”とあわせ、2024年後半にリリースする。

Blackmagic URSA Cine Immersiveは、空間ビデオ(Apple Immersive Video)専用に設計したという固定カスタムレンズシステムを搭載。内蔵センサーは、片目あたり8,160×7,200ピクセルの解像度と16ストップの広ダイナミックレンジを実現しており、90fpsの高フレームレートなステレオスコピック3Dコンテンツを撮影できる。同社では「空間ビデオを撮影するために設計された世界初の商用カメラシステム」と謳っている。

開発中のカメラ

筐体は、堅牢なマグネシウム合金シャーシと軽量のカーボンファイバーポリカーボネート複合スキンで構成。12G-SDI出力、10Gイーサネット、USB-C、XLRオーディオなどのインターフェースのほか、折りたたみ可能なHDRタッチスクリーン(5インチ)も備える。

録画用として8TB容量のストレージを内蔵しており、2時間以上の8K/3DビデオをRAW記録できる。RAWファイルには、カメラのメタデータ、レンズデータ、ホワイトバランス、デジタルスレート情報、カスタムLUTなどを保存。Wi-Fiや10Gイーサネットなどでネットワーク接続できるという。

ドローンとの組み合わせ例

DaVinci Resolveの新バージョンでは、空間ビデオをサポート。Blackmagic URSA Cine Immersiveカメラで撮影した8K/3D動画を編集することが可能になる。

新たに搭載されるイマーシブビデオビューアーを使用すれば、編集者はクリップをパン、ティルト、ロールして、2Dのディスプレイまたは Apple Vision Proで表示し、イマーシブな編集体験を実現できるという。

また、Apple Vision Proによってレンダリングされたトランジションは、FCP XMLメタデータを使用してバイパスすることもでき、編集者はクリーンなマスターファイルを作成可能。エクスポートプリセットを使用すれば、Apple Vision Proで直接表示できるパッケージにすばやく出力することもできる。

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