アジア物理オリンピック、日本の高校生8人全員メダル獲得

第24回アジア物理オリンピックでメダルを獲得した日本代表の生徒たち

マレーシアで2024年6月3日から9日まで開催された「第24回アジア物理オリンピック」に日本代表の高校生8人が参加し、1人が金メダル、7人が銅メダルを獲得した。今後、受賞者8人のうち5人が、日本代表選手としてヨーロッパ物理オリンピック(EuPhO)に参加する。

アジア物理オリンピック(APhO)は、毎年7月に行われる国際物理オリンピック(IPhO)の前哨戦となる地域限定の国際大会。アジア各国から高校生等が参加し、物理学に対する興味関心と能力を高め合っている。

第24回アジア物理オリンピックは、マレーシアのカンパーで6月3日から9日に開催。28か国・地域から208人の生徒が参加した。日本は2021年より参加しており、4回目となる今回は代表選手8人が参加し、8人全員がメダルを獲得した。今大会では、成績上位12%に金メダル、29%に銀メダル、51%に銅メダルが与えられた。

金メダルを受賞したのは、ラ・サール高等学校(鹿児島県)3年の河野次郎さん。銅メダルは、新潟県立新潟高等学校(新潟県)3年の窪田裕成さん、洛南高等学校(京都府)3年の遠山龍之介さん、大阪星光学院高等学校(大阪府)3年の小林悠大さん、開成高等学校(東京都)2年の角谷賢斗さん、群馬県立高崎高等学校(群馬県)3年の坂本聖さん、灘高等学校(兵庫県)2年の濱田泰成さん、伊丹翔治さんが手にした。APhOの成績を踏まえ、8人は文部科学大臣特別賞の受賞者に決定した。

2024年の第54回国際物理オリンピック(IPhO)は、7月21日から29日までイランで開催されるが、物理オリンピック日本委員会(JPhO)は、最近の不安定な中東情勢と現地への渡航の安全性を保証できない懸念が払拭できないとして、日本代表選手の参加中止を決定。ほぼ同時期にジョージアで開催される第8回ヨーロッパ物理オリンピック(EuPhO)への派遣参加を決めている。APhOに参加した8人のうち、5人が日本代表選手としてEuPhOに参加する。

奥山直美

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