青梅の香りで子供の感性を最大化、セントマティック

by 編集部

収穫した青梅を使い、横浜市立洋光台第三小学校で「香りの授業」を実施

SCENTMATIC株式会社(セントマティック)は、横浜市立洋光台第三小学校で3年生の児童を対象に「香りの授業」を2024年6月4日に開催した。同プログラムは、香りから言葉を紡ぎ、自分だけの物語を創作する感性教育の一環であり、東大との共同研究に基づいて開発された。

同社は、2020年2月から東京大学大学院農学生命科学研究科の東原和成研究室と連携し、嗅覚と脳の関係を研究してきた。同社は香りを言語化するAIツール「KAORIUM」を開発し、嗅覚のデジタライゼーションを推進している。

香りの授業は、全国各地の地域の香りを利用して、子供の嗅覚を刺激し、その感覚を言語化して物語を創作する体験を通じて豊かな感性を育むことを目的としている。今回の授業では、この時期にしか体験できない「青梅」を使用した。児童たちは、学校近隣の洋光台西公園で自ら収穫した青梅の香りを楽しんだ。

収穫した青梅
収穫の振り返り

授業では、児童が目を閉じて青梅の香りに集中する。その後浮かんだイメージや言葉を自由に書き出した。

目を閉じて青梅の香りに集中する
浮かんだ景色やイメージを書き出す

次に、自分のメモから好きな言葉を選んで物語を創作し、完成した物語をお互いに発表する。

好きな言葉を選んで物語を創る
完成した物語を発表する

青梅の香りについて児童からは「桃のおうちで寝てるみたい」「森の中を歩いてる感じ」「波の音が聞こえた」などの感想が寄せられた。「取った青梅は梅ゼリーにする。出来上がったらどんな味になるのか、イメージしながら物語を作るのが楽しかった」と述べた児童もいた。

「青梅の香りを嗅ぐのは初めて」という児童は、「水っぺ(みずっぺ)」という名前のカッパの物語が浮かび、今日の楽しかった経験からいろんな香りで話を作ってみたいとコメントしている。

香りの授業の様子
児童が創作した「水っぺ(みずっぺ)」という名前のカッパの物語

同社のプログラムは、「高知(ゆず)・大分(かぼす)・広島(レモン)・大阪(木材)・福井(青梅)・秋田(バラ)・長崎(金柑)」というように、2021年11月から全国各地で開催されている。

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