「新人のほうが時給が100円高い」という不満に「交渉してダメなら退職!」の声相次ぐ

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何年も給料が上がらないのに「後から入って来た新人のほうが給料が高い」と知ってしまったら、働くモチベーションは一気に下がってしまう。ガールズちゃんねるに6月上旬、「新人の方が時給が高い」というトピックが立ち、注目を集めた。(文:篠原みつき)

トピ主は看護師をしているという女性。あるとき職場の求人情報を見ていて「最近時給が100円アップしている事実」を知ってしまったという。確認すると施設長は知らなかったそうで、会社のエリア管轄の部長にも文句を言ったものの、芳しい返事はもらえなかったようだ。

「きっと今度の査定(半年後)で少し給料上げてくれるよ、と言ってはいましたが、それでも一気に100円アップは厳しいようで、結局最近入職した新人よりも給料は低いままなのか、と不満は募るばかりでした」

「働いてる人たちのやる気を削ぐようなことをどうしてできるのか」

この事実は今のところトピ主しか知らず、「他の看護師にも言ったら、みんな怒って辞めますよ?」と言ってもみたが、「別に隠すことではないから言ってもいいよ」と開き直ったように言われる始末だった。トピ主は「よくあることなのは分かっていますが」としつつ、

「求人なんて誰も見ないだろうとシレーっと時給をアップしたこと、新人の方が時給が高いという、現に働いてる人たちのやる気を削ぐようなことをどうしてできるのかと腹が立ちます」

と怒り心頭のようすだ。本当に辞めようかと悩んでいるそうで、「こういう場合みなさんならどうしますか?」と問いかけた。

近年の人手不足でこうした現象はありがちなことだろう。知ってしまったからにはただやり過ごすことは難しそうだ。トピック内の反応は、「一度辞めてまた面接受ける」という冗談をはじめ、「退職」を勧める声が相次いだ。

「交渉してダメなら退職!看護師なら仕事沢山あるんだし、モヤモヤしたまたま働くよりいい」
「辞める。もっと時給の高いところに行く。そうして日本全体の時給も上がっていくし、逆に世の中にとってもいいことなのでは?」

また、「私も同じ事あってムカついたわ!」と同じ経験をした人も多くいるようだった。「既存のスタッフが同じ時給、基本給になるまでの間は私達は処遇改善を上乗せしてもらっていました」など交渉経験を書く人や、

「私も施設看護師してた時に同じようなこと起こりました。他にもいろいろと問題があったこともあり、看護師がほぼ退職しました」

という声もあった。やはり、新規採用の給料だけアップして在籍者の賃上げを疎かにすれば、人材流出を招きかねない。

初任給を上げた企業は約7割に

ちなみに産労総合研修所の2024年度の最新調査によれば、2024年4月入社者の初任給を「引き上げた」企業(中間集計)は70.2%に上り、前回調査の中間集計(60.4%)から9.8ポイント増加したという。初任給を引き上げた理由(複数回答)で最も多かったのは、「人材を確保するため」だった。

しかし、「自分より給料良い人に指導するなんてアホらしくない?」とトピコメントにもあるように、不公平感を放置すれば、職場の人間関係はギクシャクしてしまいそうだ。

多くの意見を受け、トピ主は追記に

「現職場は、昇給等もなくずっと時給は変わりませんでした。なので、14年働いてきた職場でこのようなことが起きるとは思わずとても困惑していました」

として、やはり退職する決断を明かしていた。諦めず賃上げ交渉してみることも一つの方法だが、結局会社のやり方に愛想が尽きたのだろう。新人の給与を上げるなら、在職者についても上げないと人材が流出して人手不足は解消しなさそうだ。

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