青森県内最古の酒蔵「竹浪酒造店」が創業地の板柳町に移転へ 破産し明け渡した酒蔵に戻る

青森県内で一番古い老舗の酒蔵「竹浪酒造店」が、現在酒造りをしているつがる市から5年ぶりに創業の地、板柳町に移転することになりました。

【竹浪酒造店17代目 竹浪令晃さん】
「元々の創業の地でもありますし、そもそも私が生まれ育った場所でもあるのでそこに戻れるというのはすごくうれしいことですね」

素直に喜びを表すのは「竹浪酒造店」17代目竹浪令晃さんです。創業1644年から380年の歴史を持ち、現在、つがる市稲垣町で酒造りをしています。

「岩木正宗」や「七郎兵衛」といった銘柄を造っていますが、売り上げ低迷などで、2019年に移転し、2020年に破産。創業の地、板柳町の酒蔵を明け渡さざるを得なくなりました。

その後、竹浪さんは、歴史を紡いできた創業の地への思いを断ち切れないまま、酒造りに励んできました。その思いを今のオーナーが理解してくれて、5年で移転するめどが付きました。

【竹浪酒造店17代目 竹浪令晃さん】
「うちのオーナーが、今板柳の方をいろいろ改修に向けて手を尽くしてくれているんですけど、ただただ感謝しかないですよね」

木造で100年を超える板柳町の酒蔵は、放置され老朽化が進んだ状態でした。しかし、オーナーが資金を出して改修工事に着手し、新しい酒蔵が着々と出来ています。

9月1日には移転できる予定で、以前同様、井戸水を使った仕込みができるようになり、安定した酒造りができるようになると期待しています。

【竹浪酒造店17代目 竹浪令晃さん】
「一部設備を入れ替えたりしているところもあるので、そういったものの使い勝手も良くなってくると思いますので、また変わらず昔ながらのお酒というのをどんどん造り続けていきたいと思っていますので」

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