定額減税分を「消費に回す」は2割にとどまる、KINTO調べ

KINTOは、60歳以下の働く世代530人を対象に、2024年「クルマとお金」に関する意識調査を実施した。

2024年「クルマとお金」に関する意識調査

60歳以下の働く世代530人を対象に「クルマとお金」に関して調査

6月から所得税・住民税をあわせて一人あたり計4万円の定額減税が実施される。この定額減税により増加する手取り金額の4万円分を「貯蓄」と「消費」のどちらに回すつもりかと質問したところ、「消費」は6.8%、「どちらかというと消費」は12.5%と、「消費に回す」はあわせて2割弱にとどまった。一方、「貯蓄」は28.0%、「どちらかというと貯蓄」は31.5%と、「貯蓄に回す」はあわせて約6割にのぼり、過半数を占めた。

定額減税分の4万円を「消費に回す」は 2割弱にとどまる

「貯蓄」「どちらかというと貯蓄」と回答した人に、「具体的に4万円を将来何に使っていきたいと考えているか」と質問したところ、「緊急時の備え」が38.6%でトップとなり、続いて「退職後の生活資金」が31.3%、「食費」「旅行」がいずれも17.1%と並んだ。なお、1月から新NISA制度が始まった影響もあってか、「投資」は13.9%だった。

「貯蓄」の場合、「緊急時の備え」がトップ

「消費」「どちらかというと消費」と回答した人に、「具体的に4万円を何に使いたいと考えているか」と質問したところ、「趣味」が45.1%とトップとなり、続いて「食費」が44.1%、「旅行」が28.4%だった。

「消費」の場合、「趣味」「食費」「旅行」などが上位に

4万円を「クルマ関連費」に使いたいと回答した人に、「クルマに関する何に充てたいと考えているか」と質問したところ、5月の自動車税の納付シーズンを念頭においてか、「税金」が58.3%とトップになった。これに続いて「メンテナンス費」が47.2%、「クルマを購入する資金の一部」が41.7%だった。

「クルマ関連費」と回答したうち6割が「税金の支払いに充てる」

今年は、定額減税のほか、賃上げや株価上昇など、個人の可処分所得の増加につながる出来事が相次いでいる。こうした状況を受けて、「2024年の可処分所得は2023年と比較してどうなると思うか」と質問したところ、「大幅に増加しそう」が7.5%、「やや増加しそう」が28.7%と、「増加しそう」はあわせて約4割にのぼり、「大幅に減少しそう」「やや減少しそう」をあわせた「減少しそう」の2割弱を上回った。

「24年は可処分所得が増加しそう」は4割にのぼり「減少しそう」を上回る

「過去5年間の可処分所得の推移」について質問したところ、「大幅に増加した」が5.9%、「やや増加した」が31.7%と、「増加した」はあわせて約4割だった。一方、「大幅に減少した」は6.2%、「やや減少した」は16.4%と、「減少した」はあわせて約2割で、「増加した」がこれを上回った。

「過去5年で可処分所得が増加した」は4割にのぼり「減少した」を上回る

「クルマを所有している」と回答した人に、「クルマにかけている出費(車両の購入/利用費用に、ローン、保険、税金、ガソリン代、駐車場代、ランニングコストの支払いなども加えた全体)は月あたりに換算すると、どの程度か」と実感を質問したところ、「2万円台」が23.8%でトップとなり、これに続いて、「1万円台」が23.3%、「1万円未満」が18.8%となった。

クルマにかけている出費の実感は「月2万円台」が最多

「クルマを所有していない」と回答した人に、「仮にクルマを所有している場合、クルマにかける出費(車両の購入/利用費用に、ローン、保険、税金、ガソリン代、駐車場代、ランニングコストの支払いなども加えた全体)は月あたりどの程度が許容範囲か」と質問したところ、「1万円台」が13.5%でトップとなり、クルマ所有者の実感とは一定の乖離があることがわかった。

クルマにかける出費の許容範囲は「月1万円台」が最多、所有者の実感と乖離

「クルマを所有している」と回答した人に、「2024年、定額減税や賃上げ、株価上昇などの要因で可処分所得が増加する場合も踏まえて、クルマにかける出費を2023年に比べてどのようにしていきたいと考えているか」と質問したところ、「前年から変更しない」が35.1%と、「増やしたい」「減らしたい」のいずれも抑えてトップとなった。

可処分所得が増えてもクルマへの出費額を「前年から変更せず」がトップ

© 株式会社BCN