知事「更生保護・再犯防止の取り組み 停滞・後退ないように」

大津市で保護司の男性が殺害され、保護観察中の男が逮捕された事件を受け、三日月知事は11日の定例会見で「更生保護・再犯防止の取り組みに停滞や後退、関係者・対象者等に差別や偏見が及ばない取り組みをするように担当に指示すると同時に、国・法務省・関係機関と連携した対応をしていく」と述べました。

この事件は、5月26日、大津市仰木の里東の住宅で、保護司の新庄博志さん(60)が刃物で刺され、殺害されているのが見つかったもので、今月8日に、容疑者として逮捕されたのは、新庄さんが担当していた保護観察中の男でした。

県は2022年度から、保護司らの不安を払拭するため、対象者と保護司双方が了承すれば、保護観察期間が終わってからも、継続的な面談などを続け、その活動費の一部を支援する仕組みを行っています。

この事業のスタートにあたって、尽力したのも当時、更生保護事業協会の事務局長だった新庄さんだったということです。

県によりますと、県内の保護司は去年1月現在で、488人。定員に対し10人少ない状況で、なり手不足が懸念されていました。そんな中での、今回の事件。

法務省は10日、全国の保護観察所に保護司と対象者とのトラブルの有無などについて聞き取りを行うよう指示しました。

県は、この結果についての情報共有を大津保護観察所に求め、今後、国と県が連携してできることを考えたいとしています。

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