背水のシリア W杯に出場に望み クーペル監督「ミスは許されない。チーム一丸となって戦いたい」

シリアのエクトル・クーペル監督 PHOTO:Getty Images

サッカー日本代表は6月11日、広島で行われる2026年ワールドカップ(W杯)アジア2次予選B組最終戦でシリア代表と対戦する。

5戦全勝ですでに突破を決めている日本は、前節からメンバーを入れ替えて、連勝で9月からの最終予選へ勢いをつけたい。

前回とは異なるシリア

シリアとの前回の対戦は、昨年11月。2次予選第2戦でアウェイ代替地のサウジアラビアで臨んだ。

日本が前半30分過ぎの久保選手の先制ゴールと上田選手の2得点で前半のうちに3-0のリードを奪い、後半もDF菅原由勢選手(AZ)の追加点などで5-0で勝利した。

今回は当時とは異なる状況での対戦になり、日本は2次予選1位突破を決めているが、2位につけるシリアは勝たなければ敗退が決まる。

シリアは前節、勝てば最終予選進出が決まっていた北朝鮮とのアウェイ戦(代替地ベトナム開催)を終了間際の失点で落として、3位の北朝鮮に勝ち点1差に詰められた。

シリアのエクトル・クーペル監督は10日の会見で、「もっと違う状況で日本との試合に臨みたかったが、予選の行方を決定づける前節の試合が残念な結果となってしまった」と失望と悔しさを滲ませた。

だが、「立ち直って明日の試合に臨む。日本のような強豪と戦う時に、前回対戦時のようなミスは許されない。秩序を重視して、できるだけコンパクトに、チーム一丸となって戦いたい」と話した。

上田選手は、今回の対戦に「相手は熱量を持ってくると思う。僕らもスタートから出る選手は思い切りやらないといけない。構えたら相手に持っていかれる。勢いを持っていきたい」と言う。

前回の対戦を経てシリア戦には「いいイメージはある」としながらも、「フィジカル的にもパワフルなサッカーをしてくるのは間違いない。そこで構えずにアグレッシブに戦っていきたい」と話す。

取材・文:木ノ原句望

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