「それ、倹約じゃなくてケチだから!」渋ちん男性に捕まらないために、結婚する前は〇〇の話題をすべし!

25~44歳女性の就業率は上昇し続け、約8割が働く女性という現代。それに合わせて、女性の生涯未婚率も増加の一途を辿っています。 結婚をしたいけれど出会いがない、成婚に至らないということはなぜ起きるのか、働く女性は婚活にどのような悩みを抱えているのでしょうか。

アラフォー・アラフィフ専門婚活カウンセラーの伊藤友美さんのもとには、さまざまな悩みを抱える婚活女性が訪れます。

今回は、相手とお金の価値観が合わないことに悩むふたりの女性の「婚活ストーリー」を紹介してもらいます。

※プライバシーに考慮して、事実関係の一部を変更しております。

働く女性の婚活百景 #14 後編

この記事の【前編】を読む▶

年収よりもチェックすべきは相手の「金銭感覚」

shutterstock.com

「お金の問題」を理由に結婚をやめた二人の女性のエピソードをどう思われるでしょうか。私は、二人とも賢明な選択をしたと思います。幸せな結婚に必要な要素はいくつかありますが、そのひとつが「金銭感覚が合うこと」です。倹約家同士の夫婦は、お金を貯めるには最強の組み合わせですし、浪費家同士は、貯金は少ないかもしれませんが、それはそれで楽しそうです。一方、金銭感覚が合わない夫婦はお互いへの不満ばかりがたまることになります。お金に対する考え方に乖離があればあるほど、結婚生活は苦行になってしまいます。

婚活中に、多くの人は相手の年収や財産に関心を持ちます。お見合いや結婚相談所では、年収や財産を開示した上で相手を紹介されるのが一般的です。けれど、相手の金銭感覚をチェックしている人は意外と少ない印象を受けます。「結婚してみたら、相手がケチだった」と不満をこぼす人が多いのはそのせいでしょう。問題は夫ではなくて、夫婦の金銭感覚が合わないこと。そして、そのことに気づかないまま結婚してしまったことなのです。

婚活中におすすめの話題は「旅行」

shutterstock.com

T子さんのご主人のように、恋人には見栄をはるけれど、家族である妻には財布の紐がきつくなるという人は珍しくありません。では、結婚する前に相手の金銭感覚を知るには、どうすればいいのでしょうか。お互いに結婚を意識しているほど親しい間柄ならともかく、婚活で出会ったばかりの相手にいきなりお金の話はしづらいですよね。そういうときは、趣味や旅行の話題を振るのがおすすめです。

相手の金銭感覚がうかがえる話題のひとつが、「旅行」です。たとえば同じ旅行好きでも、「食事にだけはお金をかけたい」という人もいれば、「食費は節約して、その分を観光に回したい」という人もいます。旅行をするときに、その人がどこにお金をかけてどこを節約したいと考えるかは、人生の価値観に通じるものがあります。

そして意外と大事なのが、「意見が合わないときに、どのように対応するか」ということです。行きたい場所ややりたいことが違うとき、相手に合わせるのか、あるいは別行動をしてそれぞれの時間を楽しむのか。旅行でも結婚生活でも、意見が合わないときの対応のしかたは重要で、正解はありません。本人たちが納得していれば、どちらも正解です。

婚活のスタートは「自分を知ること」

shutterstock.com

どんなに気が合う人同士でも、すべての価値観が一致することはありえません。結婚は、お互いの異なる価値観をすり合わせていく作業の積み重ねです。お金のことはもちろん、衣食住に関わること、仕事への向きあい方、お互いの家族とのつき合い方…。人生を共有するということは、それだけ多くのすり合わせが必要になるということです。

そのためには、「自分はどうしたいのか」「自分は何を大切にしているのか」を自覚していなければ始まりません。婚活をサポートしていて感じるのは、自分が何を大事にして、結婚生活に何を求めているのかをわかっていない人が意外と多いということです。私が、婚活を始める前に「理想の人リスト」を作ることをおすすめするのは、リストを通じて自分を見つめてもらうためです。自分の価値観を掘り下げて言語化することで、人からうらやまれる「理想の人」ではなくて、自分にとって「望ましいパートナー」が浮かび上がってきます。結婚は相手がいることなので、相手に目が向くのは当然のことなのですが、実は、「自分を知ること」が婚活のスタートです。それは同時に、自分らしく働き、生きるための第一歩だと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。次回の働く女性の「婚活ストーリー」もどうぞお楽しみに。

『アラフォー・アラフィフ専門婚活カウンセラーが教える
結局、理想を下げない女が選ばれる』
(伊藤友美 著 / フォレスト出版)

© 株式会社主婦の友社