栃木県内シカとクマの林業被害1.3倍に大幅増加 被害金額は2億3000万円に

とちぎテレビ

昨年度(2023年度)の野生のシカとクマによる林業被害の金額は2億3000万円で、前の年度に比べておよそ1.3倍と大幅に増えたことが栃木県の調べで分かりました。

栃木県によりますと、昨年度(2023年度)のシカとクマによる林業の被害面積は65ヘクタールで、前の年度と比べて変わりませんでした。一方、被害金額は2億3000万円で4900万円、率にして27%の増加となりました。これは、木材として伐採の時期にあった木の皮が剥かれる被害が例年より多かったことや、植えたばかりの木がシカの食害にあったことなどが要因で、被害額は3年連続で増加しています。

また、野生の鳥や動物による農作物の被害金額は1億8000万円で、前の年度と比べて1900万円、率にして10%減少しました。このうちイノシシによる被害が9100万円で最も多く2100万円、率にして30%増えました。

イノシシの被害が増えた要因について県の担当者は、「豚熱の影響で一時、生息数が減ったものの、再び増加傾向に転じていて県の南部で特に生息数が増えている」と話しています。

県は、林業や農業に被害を及ぼし生息数が多いシカとイノシシに捕獲目標を定めていて、昨年度シカは8000頭の目標に対して1万2624頭を捕獲し、イノシシは1万3000頭の目標に対し6330頭を捕獲しました。

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