松本幸四郎「ザ・歌舞伎という演出」 『裏表太閤記』で松本白鸚&市川染五郎と親子3代共演

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歌舞伎俳優の松本幸四郎さん(51)と市川染五郎さん(19)親子が、東京・銀座で10日、7月から始まる舞台『裏表太閤記』の取材会を行い、意気込みを語りました。

歌舞伎座『七月大歌舞伎』(7月1日初日)で夜の部に上演される『裏表太閤記』。豊臣秀吉の出世物語『太閤記』から、秀吉の活躍が光る"表"の物語と、その輝かしい光の陰にある秀吉のライバル・明智光秀らの悲劇的な"裏"の物語を巧みに織り交ぜた作品です。1981年の二世市川猿翁さん(当時 三代目市川猿之助さん)による初演以来、一度も再演されてこなかった舞台が、新たな構想を盛り込み、43年ぶりに上演されます。

幸四郎さんは、豊臣秀吉と鈴木喜多頭重成、孫悟空の三役を、染五郎さんは、鈴木孫市と宇喜多秀家の二役を勤めます。さらに、松本白鸚さん(81)も大綿津見神役で登場。高麗屋3代で同じ場面で共演します。

染五郎さんは「歌舞伎の古典的なお芝居と踊り、どちらもできないとこの二役はつとまらないと思いますので、しっかりと稽古をして、父にも色々教えてもらいながら取り組んでいきたいと思います」とコメント。

幸四郎さんは「古典歌舞伎の演出を取り入れた、しかも太閤記の世界ですので、歌舞伎の演目としては得意中の得意といわれる作品の世界ですし、歌舞伎を見たことある方でも、ない方でも、歌舞伎をイメージするいわゆるザ・歌舞伎という演出での作品ですので、それを今、新作歌舞伎としてやるというのはすごく意義がある、ある意味挑戦だなと思います」と話しました。

また、演出には宙乗りもあるそうですが、実は幸四郎さんは高いところが苦手。記者からの"高所は克服したのか?"、という質問に幸四郎さんは「お仕事だからやる。歩道橋もダメなんで、仕事だからこそ高いところには行きますけど、お仕事じゃなかったら絶対やらないですね」と答え、会場に笑いを誘いました。

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