起業家精神育成へ 一関高専 講座開講 現役学生が指南役

アントレプレナーシップ育成に向けてスタートした講座「ふるさとヒーローズ2024」

 起業家精神「アントレプレナーシップ」を育もうと、一関工業高等専門学校の学生によるベンチャー企業「Next IWATE」(上野裕太郎代表)は11日、アントレプレナーシップ育成講座「ふるさとヒーローズ2024」をスタートした。同校学生を対象に、ビジネスマナーなどを指南するほか、実際に地域企業の課題解決に向けた取り組みを進めることで人財育成を図り、学生たちの起業マインド醸成を目指していく。

 一関市内では市が起業支援に力を入れており、同校でも起業が活発化している。市は2023年度にアントレプレナーシップチャレンジと銘打った講座を実施したが、今回はさらに拡大発展させ、同校が主催、市が共催し、コンサルタントなどを手掛けるNext IWATEが事業を受託した。現役の高専生のベンチャー企業が人財育成事業に取り組むのは全国でも例がないという。

 受講者を募集したところ、1年生を中心に予想を上回る38人が参加。同日はキックオフミーティングが同市萩荘の同校で行われ、上野代表が「高専生がアントレプレナーシップと親和性が高い理由」と題して講演した。

 上野代表は自らが起業した経緯などを紹介しながら「起業は手段であり、目的ではない。やりたいことを追求してほしい」と強調。アントレプレナーシップを学ぶことで、創造性や独立性、計画性、忍耐力などが身に付くようになると述べた。

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