[みんなのケータイ]AirTagに装着するボタン電池は、安物に注意!

by 法林岳之

2021年4月にAppleから発売されたスマートタグ「AirTag」。カバンや鍵など、自分の持ち物に付けておけば、iPhoneやiPadの「探す」から探すことができるという製品。

筆者も発売以来、カバンや鍵に「AirTag」を付け、万が一、落としたり、盗まれたときに探せるようにしたり、海外渡航時などはスーツケースの中に入れておいて、ロストバゲージが起きたときに確認できるようにしている。今のところ、そういったトラブルには遭遇してないけど、AirTagを付けている安心感は大きい。

あらためて説明するまでもないけど、AirTagはiPhoneなどとBluetoothで通信をしながら、位置情報を取得している。そのBluetooth通信のために、AirTagには「CR2032」のボタン電池が内蔵されている。一定期間、AirTagを利用すると、ボタン電池が消耗し、交換する必要がある。このあたりの話は、筆者の本誌連載やiPhone駆け込み寺でも解説している。

AirTagのボタン電池は「iPhone駆け込み寺」の記事でも触れたように、だいたい1年に1回くらいのペースで交換する。もしかすると、筆者は外出する機会が限られているため、少しロングライフなのかもしれないが、それでも家族の分を含め、複数のAirTagを利用していると、年に何度かはボタン電池を替えることになる。

AirTagのバッテリー残量が少なくなると、アラートで通知され、持ち物一覧にもバッテリー残量のアイコンが表示される

CR2032というボタン電池は、数あるボタン電池の中でももっともポピュラーなもので、AirTag以外にもクルマのキーやリモコンなど、いろいろな機器に利用されている。ちなみに、「CR2032」は直径20mm、厚さ3.2mmというサイズを表わしているそうだ。どうせ、年に何度も交換するのであれば、まとめ買いするのも手。価格も少しは割安になるはず。

たとえば、Panasonicや東芝、マクセルといった有名メーカーの製品は、1個から2個のパッケージが中心で、だいたい1個あたりの単価が150~300円程度。これに対し、Amazonなどで販売されている安いCR2032のパッケージは、10個や20個入りのもので、1個あたりの単価は30~40円程度。これだけ価格差があるのならと、物は試しに20個入りのパッケージを「690円」で購入したのが約1年半ほど前。1個あたり34.5円と、かなり割安。

購入したボタン電池は、AirTagやリモコンなどで電池交換のタイミングに使っていたが、購入から1年が経過した昨年半ばあたりから、AirTagで新しいボタン電池に交換しても1~2カ月ほどで、バッテリー残量低下のアラートが表示されるようになってしまった。当初は筆者が利用しているAirTag固有の問題かと考えていたら、家族が使っているAirTagでも同じように、交換後、1~2カ月でアラートが表示されていた。

購入した格安のボタン電池(CR3032)は、購入から一年が過ぎた頃から、AirTagに装着しても1~2カ月でバッテリー残量のアラートが表示されるようになってしまった。

ボタン電池は種類によって、内容が違うが、一般的にCR2032などのボタン電池は未開封の状態で、5~10年程度は利用できるそうだ。筆者が格安のボタン電池を購入したのが1年半前なので、ちょっと寿命が短すぎる印象。もしかすると、在庫期間が長くて、自己放電したのかもしれないけど、それにしても短い。ボタン電池とは言え、やっぱり、安物はダメということですね。

いざというときに電池切れでAirTagが位置を取得できないなんていう事態は避けたいので、安全を考え、今後、AirTag用には信頼できるブランドのボタン電池を買うつもりだけど、手元にはまだ購入した格安ボタン電池が十数個が残っている。とりあえず、他の機器に使って、早めに消費していくようにします。

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