交流戦ラスト6連戦は全てホーム どこまで連勝伸ばせるか ソフトバンクが中村晃の決勝打で本拠地11連勝 2位と8差

ヒーローインタビューを終え、観客とハイタッチする中村晃(撮影・穴井友梨)

◆日本生命セ・パ交流戦 ソフトバンク4―2ヤクルト(11日、みずほペイペイドーム)

仲間たちがつくった好機に一振りで応えた。同点の7回1死二、三塁。中村晃が勝ち越しの中前2点打を放った。「つないで、つないで大チャンスで回ってきた。いい結果が出て本当に良かった。ベンチに帰ってみんなが笑顔で迎えてくれたのがうれしかった」。打率1割台と苦しんでいたベテランに笑顔が戻った。

4回に2点を先制されると、攻撃陣は3イニング連続の併殺打と重たい空気が漂った。7回、今宮健太、栗原陵矢の連打でチャンスをつくると、山川穂高、近藤健介の連続適時打であっという間に追いついた。さらに無死一、二塁でベンチは好調の柳町達に犠打を命じ、中村晃に託した。

「とにかく点が入るように気持ちでいった」。左腕山本大貴の真っすぐを中村晃らしくしぶとく逆方向へ。観客、チームメート、みんなが喜んだ。「ホッとしました。なかなかいい活躍ができていなかったので、今日は良かった」と笑った。

采配が的中した小久保監督は「開幕からスタメンや代打と難しいポジションを任せている。彼の良さは言い訳、人のせい、環境のせいにしないところ。そういう姿がチームを引っ張っていく。若い選手が学ぶことも多いと思う。いいヒットでしたね」と目を細めた。

貯金は再び最多の21。2位とは今季最大の8ゲーム差に開き、みずほペイペイドームでは11連勝。鮮やかな逆転劇で負けない本拠地での6連戦が幕を開けた。(小畑大悟)

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