森保監督 広島開催でガチっと完勝&うるっと感涙 前半3バック→後半4バックの戦術浸透に手応え

 試合後、サポーターに手を振る森保監督(撮影・市尻達拡)

 「W杯アジア2次予選、日本代表5-0シリア代表」(11日、エディオンピースウイング広島)

 日本はシリアに5-0で快勝し、不戦勝を含めて2次予選を6戦全勝で終えた。日本代表の森保一監督(55)は、選手、指導者としてキャリアを積み重ねた広島での代表戦で文句なしの完勝劇。9月に始まる最終予選へ向けて、改めて気を引き締めて突破を誓った。18チームが3組に分かれて争われる最終予選の組み合わせ抽選は27日に行われる。

 万感の思いとともに、アジア2次予選を全勝で、そして無失点で終えた。6日のミャンマー戦に続き3バックで臨んだ日本。森保監督は「ミャンマー戦、シリア戦とよりわれわれがボールを握る形の中でいい攻撃を仕かけ、いいチャレンジを選手がしてくれた」と手応えを感じていた。

 会心の試合だ。最終予選進出へ負けられないシリアに対して前半は3-4-2-1で臨み、前半13分の上田の先制点を皮切りに3点を奪う。後半はシステムを4バックに変え、さらに追加点を奪って勝利を収めた。

 目の前の試合への準備と、成長へのチャレンジ-。森保監督は「戦術の浸透と対応力を持って戦うところで、次のステージへの戦いへ向けて戦術変更をした」と話した。

 さらに、アジア杯の敗戦を経て「(選手が)最終予選を勝ってW杯へつなげるためには、もっともっと成長しないと、と考えてくれている」と全幅の信頼を置く。次の戦いへ試すべきことを試し、相手を圧倒した形だ。

 選手、指導者として長く過ごした広島の新スタジアムでの初代表戦に、国歌斉唱で涙を浮かべた森保監督。ただ、感慨にふけるのは今日まで。カタール大会での最終予選での苦戦を「あってはいけないつまずきをした悔しい経験がある」と振り返り「最終予選は別次元の厳しい戦いになることを肝に銘じて準備をしないといけない」と森保監督。その目は、すでに次の戦いへ向けられていた。

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