猪苗代高と川俣高、全国から生徒募集へ 定員確保へ25年度から

 猪苗代高と川俣高は、来年度入学する生徒を全国から募集する。募集定員の確保や地域の活性化につなげるのが目的で、既に導入している川口高、南会津高、只見高の3校も引き続き、全国から出願できるようにする。

 県庁で11日に開いた県立中学校・高校入学者選抜事務調整会議で方針を決めた。県教委によると、猪苗代高と川俣高は近年、定員割れの状況が続いており、猪苗代町や川俣町の意向を受け、県外を含む学区外からの入学者の受け入れを決めた。高校と自治体が連携し、生徒の住まいの確保などを支援する方針。いずれも定員は40人程度を想定しており、10月上旬に県教委のホームページで公表予定の「令和7年度福島県立高校入学者選抜実施要綱」に反映する。

 県教委は「両町とも高校の存続が大きな課題となっている。高校生が地域で活動する意義は非常に大きいので、多くの生徒を受け入れて教育活動を行うとともに地域活性化につなげたい」としている。

 また、県内の全ての高校が昨年度策定した入学者の受け入れに関する方針や、求める生徒像などをまとめた「アドミッション・ポリシー」について、新たに各校の選抜方法や募集要項に掲載する方針を決めた。7月中旬に県教委のホームページで公表する予定。

 事務調整会議では、委員から入学者選抜の基本方針などに関する意見を取りまとめ、8月下旬に大沼博文教育長に報告書を提出する。

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