西武池袋本店、2025年に段階的リニューアルへ 百貨店の売り場面積は半減

そごう・西武は、JR池袋駅東口の西武池袋本店(東京都豊島区南池袋)を、2025年1月から段階的にリニューアルオープンする方針を明らかにした。土地と建物の売却先となるヨドバシホールディングスが、家電量販店を出店させるためで、百貨店の売り場面積はほぼ半減する者の、高級ブランドや化粧品、デパ地下食品の売り場を強化し、新しい価値を提供する百貨店を目指す。

リニューアルで売り場面積は現在のほぼ半分の約4万8,000平方メートルとなり、約380店が入居する。リニューアル後の店舗は高級ブランドと化粧品、食料品に特化する形で、洗練された百貨店の強みを打ち出す。

高級ブランドは店舗数が約70から約60に減るものの、1、2、4階の売り場面積を1.3倍に拡張する。化粧品は売り場面積を1.7倍に広げ、3階に約60店を集約する。食料品は新ブランドを含む約180店を集める。外商サービスも強化する方針だが、衣料品や家具などその他の販売は縮小する。

リニューアルは2025年1月、地下1、2階と地上3階の食料品、化粧品売り場がオープン。1、2階と4~6階の宝飾品や時計、フレグランス、ラグジュアリー売り場が2025年春、7、8階のファッション、雑貨売り場と催事場、アートサロンが2025年夏から秋に新装登場する。

ヨドバシホールディングスが出店する予定の家電量販店は、美容関連の家電や化粧品を取り扱う新業態店も展開する計画。

そごう・西武は2023年9月、セブン&アイ・ホールディングスから米ファンドのフォートレス・インベストメント・グループに売却された。現在はフォートレス日本法人の幹部が経営陣に入り、リニューアル計画を進めている。西武池袋本店で展開する新しい百貨店構想は、そごう横浜店(横浜市西区高島)、そごう広島店(広島市中区基町)などそごう・西武の他店舗でも推進される予定。

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