「浮体式」洋上風力実証事業に秋田県南部沖 事業者は丸紅子会社が中心

 経済産業省は11日、風車を海に浮かべる「浮体式」の洋上風力発電の導入拡大に向けた実証事業について、「秋田県南部沖」(由利本荘市・にかほ市沖)を実施海域とし、事業者に丸紅子会社を中心とした企業グループを選定したと発表した。出力1万5千キロワット超の風車2基を2027年度に着工し、29年秋の運転開始を予定している。事業は30年度まで。

 実施海域は、両市の約25キロ沖合の約30平方キロで水深は約400メートル。風車は「セミサブ式」と呼ばれる浮体の約半分を沈める形式。支柱(タワー)の高さは決まっていないが、羽根(ブレード)が描く円の直径は200メートルを超える見込み。実証期間で浮体式設備の製造や設置、運転を行い、各段階で低コスト化を図ることで、早期の導入拡大につなげる。

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