旬の味を楽しんで 東根、「佐藤錦」収穫真っ盛り

真っ赤に色づいたサクランボが実る園地では、生産者が丁寧にもぎ取っていた=東根市神町東3丁目

 全国の市町村でサクランボ生産量日本一を誇る東根市で、主力品種「佐藤錦」の収穫が本格化している。市内の園地では、たわわに実った「赤い宝石」が丁寧にもぎ取られ、消費者の元に届ける準備が進められている。

 生産量全国トップの本県の中でも、主産地を形成する東根市。同市神町東3丁目の武田喜三郎さん(61)の園地では連日、午前4時半ごろから10人余りが協力して収穫、選別、箱詰めなどを手際よく行っている。約1.5ヘクタールの園地のうち、8割を占めるのが市発祥の「佐藤錦」。一日の寒暖差が大きく、日照量も確保できたことで、色づきが良く、甘みも十分という。収穫作業は今週末ごろまで続けられる見込み。

 今季は昨夏の猛暑の影響で二つの実が一体化した「双子果」の発生が増え、摘果などの苦労も多かった。昨年に比べて5日ほど前倒しで作業を進めているといい、長男の海さん(34)は「一番おいしい時期を迎えた。旬の味を楽しんでほしい」と話した。

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