キャラクターの違う新商品2銘柄ご紹介 SVBサマークラフトエール・プレモル海辺のエール【JBJAChannel】

ビールに愛された皆さまへ。

今日公開のJBJAChannelは、2024年6月4日(火)に発売された、2銘柄の新商品のご紹介です。

サントリー ザ・プレミアム・モルツ 〈ジャパニーズエール〉海辺のエール

サントリー㈱の3月のニュースリリースにて発表されていた、ザ・プレミアム・モルツの夏限定の商品です。

爽やかなブルーグリーンのパッケージは、美しい南の海の白い砂浜を思わせます。

画像提供:サントリー㈱プレスリリースより

厳選素材で爽やかさと軽やかさを実現

ザ・プレミアム・モルツ〈ジャパニーズエール〉のシリーズは、素材にこだわりを持っていることを全面に打ち出しています。ダイヤモンド麦芽(穀皮をとりのぞきコクを引き立てる)も今回の主役の1人ですが、注目したいのは、サファイアホップです。

磨きダイヤモンド麦芽によるしっかりとしたコクとマイルドで穏やかな口当たり、サファイアホップのフルーティーとフローラルのアロマが優しく香る、爽やかなエールビールです。

アルコール度数は6%なのですが、口にしてもその強さは感じません。穏やかな海辺で飲みたくなるような、爽やかさを感じました。

サファイア-ドイツのホップ名産地の伝統を受け継ぐ品種

ビールが好きで、ホップについて少しでも知識を得ている方であれば、ドイツのハラタウという地名を聞いたことがあるかもしれません。

2002年にリリースされたサファイアホップは、ドイツのハラタウ地方で開発されました。1000年の歴史を持つホップ産地といわれるハラタウでは、まだまだニューフェイスといえるでしょう。

ビール王国ドイツの中でも、南ドイツのバイエルン地方は、いわずもがなのビール名産地ですが、ハラタウはその中で屈指のホップの産地です。土地柄や気候がホップ栽培に適しており、1000年もの昔から質の高いホップを生み出してきました。ホップ産地としても名高いドイツにおいても、ハラタウ地方はその8割の収穫高を誇ります。そして、名産地の名をさらに引き上げるのは、バイエルン州立農業研究所付属のホップを研究開発するヒュール研究所があることです。

名もなき父と母から生まれた珠玉の銘品

サファイア(サフィールとも呼ばれます)のデビュー(リリース)は2002年ですが、親株となる品種を交配し、育苗から品種を確定していく過程で、その準備は10年単位となるため、サファイアが最初の産声を上げたのはおそらく1980年代後半ではないかと推測されます。

サファイアは、ホップの研究においては名門中の名門であるヒュール研究所で生み出されました。ですが、有名な銘柄の掛け合わせではなく、研究所によって開発された 2 つの無名の品種の交配種で、83/17/20 と 80/56/6 と呼ばれていたものでした。

その結果、ベリーや柑橘の穏やかで高貴な香りのアロマの特徴を持ち、アルファ酸含有量がわずか 2.0% ~ 4.5% と、世界で最も低いホップの 1 つが誕生しました。

ドイツでは近年、香りづけのためのアロマホップの作付面積が年々減り続けています。伝統的なビタリングホップの需要は無くならないものの、アロマホップで派手な活躍を見せるアメリカンホップや、近年注目を集め続けているオーストラリア・ニュージーランドのニューワールドといわれる産地のものに影響を受けていると考えられます。
そのような情勢の中で、サファイアは作付面積を増やし続けており、その地位を確立しています。

サントリー ザ・プレミアム・モルツ公式サイト

キリン SPRING VALLEY サマークラフトエール

クラフトビールブランド「SPRING VALLEY(スプリングバレー)」の夏限定商品が、2024年6月4日(火)に350・500㎖缶で限定発売した、SPRING VALLEY サマークラフトエールです。(タップマルシェ、スプリングバレー京都、オンラインショップDRINXでは先行発売されていました)

爽やかなアイスブルーのパッケージが夏らしさを感じさせてくれます。

画像提供:キリンホールディングス ニュースリリースより

シャンパングラスで香りを高める

缶には推奨のグラスの形を載せてあります。「シャンパングラスに高い位置から注ぐことで、煽りがより引き立ちます。グラスを冷やしてから注ぐのもオススメです」と、おいしくなる飲み方を教えてくれて、とても親切ですね。

画像提供:キリンホールディングス ニュースリリースより

この素敵なスプリングバレーの専用グラスは、オンラインショップDRINXでも購入可能です。

香りの高さと穏やかな味わいの両立

SPRING VALLEY サマークラフトエールの一番のポイントは、なんといってもギャラクシーホップの香り高さです。缶を開けた瞬間から、目の覚めるようなトロピカルフルーツのアロマが漂います。鮮やかな香りとは裏腹に、味わいはとても穏やか。苦みが強くなく、酸味も甘みも抑えられていて、スーッと飲めてしまいます。

セッションエールという定義なので、アルコール度数は4.5%とやや低め。セッションとは、日本語では会合や集まり。仲間とわいわい集まって、おしゃべりしながら飲み進めても酔いにくいように、アルコール度数を抑えめに作られているのです。

ニューワールドのホップ

ギャラクシーホップは、オーストラリアホップの代表的な銘柄です。あでやかなトロピカルフルーツの高い香りで人気になり、そして希少なホップです。オーストラリアのホップ会社の研究所で生まれた品種と、ドイツのパールという品種の交配で生まれました。香りはパッションフルーツや柑橘が強くとても鮮やか。IPAなどに多く使われます。

ニュージーランドやオーストラリアは、歴史のある欧州や北米から見ると、まったくの新しいホップ産地です。だからニューワールドなんですね。
そして、たゆまぬ品種改良の研究や土壌や気候の恵みによって、特徴的な素晴らしい香りの品種のホップが数多く生み出されてきました。

収穫前から、大多数が出荷先が決まっているほど人気で希少なギャラクシーを、贅沢に使用したSPRING VALLEY サマークラフトエール。しっかり味わいたいですね。

とても対照的な2銘柄

同じ日に全国発売となったこの2つの銘柄、ザ・プレミアム・モルツ 〈ジャパニーズエール〉海辺のエールとSPRING VALLEY サマークラフトエール。ホップの特徴といい、味わいとアルコール度数といい、とても対照的な2本ですね。

どちらも、終売になると会えなくなる限定のビールです。コンビニやスーパー、量販店で見かけたら、ぜひ2本とも手に取っていただきたいですね。

動画でも楽しくご紹介しています

いつも動画を見てくださってありがとうございます。私たちJBJAChannelでは、皆さまに素敵なビール情報をお伝えすべく、皆さまからのチャンネル登録をお待ちしております。そして、是非「いいね!」の高評価もお願い致します。

© 一般社団法人日本ビアジャーナリスト協会