「この一言でバズるって」「実は凄いこと」ネット感心 空調機を見て「カスの枕草子だ」→10万いいねの理由

Xユーザーの阿諏訪 祀(@AsuwaMatsuri)さんは先日、ある公共施設で空調機のスイッチに貼られた「夏は冷房 冬は暖房」という注意書きを発見。その写真とともに「カスの枕草子だ」と投稿したところ、10万近くの「いいね」(11日時点)を集める大反響となった。

説明するのは少々無粋だが「枕草子」とは平安時代の女流作家・清少納言の随筆。冒頭の「春はあけぼの」に始まり、「夏は夜」「秋は夕暮れ」「冬はつとめて」と季節ごとに好ましい時間帯、その愛着がつづられている。

阿諏訪さんは「夏は冷房 冬は暖房」を見て「枕草子みたい」と連想。加えて、この文言からは冷暖房に頼り切って、季節ごとの風情を全く感じていない様が想像できることから「カスの枕草子だ」と投稿した。

空調機のスイッチに「夏は冷房 冬は暖房」という注意書き 阿諏訪 祀さんのX(@AsuwaMatsuri)より

リプライなどでは「カスの枕草子好き」「情緒がないww」「カスって言うな 時代の移り変わりやぞ」「暑くもなく寒くもない状態いとおかし!」などの声が。同空調機のメーカー・新晃工業も公式Xで「うちの空調機だ~!!!」と反応している。

また「夏は冷房 冬は暖房」と「カスの枕草子だ」だけで、大衆に意味が通じていることに着目し、「この一言でバズるってのは、みんな最低限の教養を身に付けているということ」「多くの日本人が枕草子を知っているという状況って実は凄いことなんですよ」「こういうネタを国民のたぶん9割くらいが楽しめる日本が特異でサイコーだし、国語で古典に親しむことの重要性を痛感する」と感心する声が多数見られた。

現在放送中のNHK大河ドラマ「光る君へ」は吉高由里子が演じる紫式部(まひろ)が主人公。清少納言(ききょう)はファーストサマーウイカが演じている。

(よろず~ニュース・藤丸 紘生)

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