中国広西チワン族自治区からマカオ入りのスリ集団4人逮捕

マカオで発生した集団によるスリ事案の証拠品(写真:マカオ司法警察局)

 マカオ司法警察局は6月11日、マカオの路上で徒党を組んでスリを行ったとして中国広西チワン族自治区からマカオ入りしていた農業の男3人と無職の男1人の計4人(38〜57歳)を逮捕したと発表。

 同局によれば、同月8日午後、マカオ半島新口岸地区にあるホテル前の路上を歩いていた際、突然2人の男に横側と後方から接近され、突然雨傘を開いた後、急ぎ足で立ち去り、ホテルに入った後、ポケットの中に入れていた現金8万パタカ(日本円換算:約156万円)がなくなっているのに気づいたとする通報が寄せられたとのこと。

 通報を受けた同局が捜査に着手し、容疑者4人の身元を特定。4人が被害者に狙いを定め、2人が雨傘で遮蔽している隙に別の2人がスリを試みるも失敗したが、被害者がホテルに入った後に容疑者1人が仲間の援護を受けて工具を使い現金を盗み取ることに成功し、見張りの男らとともに現場を離れたことがわかったという。

 その後、同局が同月10日未明にマカオ半島中区にあるホテル内で容疑者4人を逮捕。現場から犯行に使用された雨傘及びスリで得たと見られる現金1万7000パタカ(約33.2万円)、1900人民元(約3.7万円)、1100香港ドル(約2.1万円)を発見。

 捜査を通じてこのスリグループはマカオの路上で男女2人がポケットの中に入れていた金品を狙った刷りを試みていたが、失敗していたことも判明。同局では、4人について組織犯罪及び窃盗の罪で検察院送致するとともに、余罪の追及と盗んだカネの行方についての捜査を継続するとした。

 同局は本件を受け、広く大衆に対して外出時に金品を露出させず、貴重品から注意を逸らさないこと、また人混みなどにおいては一層警戒を高めて臨むようにし、被害に遭った場合は速やかに同局へ通報するよう呼びかけを行った。

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