ME:I、猫ミーム、平成女児、BeRealなど……「10代女子が選ぶトレンドランキング」発表

株式会社マイナビが運営する、ティーン世代のマーケティング/リサーチラボ「マイナビティーンズラボ」が「2024年上半期 10代女子が選ぶトレンドランキング」を発表した。

同ランキングは、2024年上半期に流行した「ヒト」「コト」「モノ」「コトバ」「ウタ」の5ジャンルについて13~19歳の女性682名にアンケート、回答を集計したもの。それぞれのトップは以下の通りとなった。

ヒト部門:ME:I(ミーアイ)
コト部門:猫ミーム
モノ部門:ハッピーセット「ハローキティ50周年」
コトバ部門:「BeRealきた」
ウタ部門:Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」

それ以下の結果も見ていくと、コト部門でランクインした「猫ミーム」の動画内で使用されていたフレーズ〈チピチピチャパチャパドゥビドゥビダバダバ〉がコトバ部門でもランクイン。また、ウタ部門1位の「Bling-Bang-Bang-Born」が起点となって、アニメやダンスが話題になり、コト部門でも「BBBBダンス」がランクインするなど、部門を超えて流行が拡散していく傾向も見られたようだ。

そして、昨年から話題を集めていたSNS『BeReal.』は、すっかり10代女子の定番SNSとしての地位を確立した。さらに、コト部門では映画やアニメ、モノ部門ではお菓子やフードがランクイン。近年の傾向と変わらず、トレンドの情報元はTikTokでありつつ、そこで流行りを見聞きするだけでなく、実際に購入したり、劇場に足を運んだりといった“リアルな体験”が票を集める結果となった。

それぞれのランキングTOP3を見ていこう。

■ヒト部門はME:Iが首位にランクイン グループからの受賞コメントも

1位:ME:I(ミーアイ)(32.0%)

サバイバルオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』、通称「日プガールズ」で選抜され、4月にデビューを果たした 11人組ガールズグループ。番組を見ていた10代女子が多く、番組のテーマソングもウタ部門9位にランクインするなど、好調なデビューを果たした。

〈ME:Iからの受賞コメント〉

「この度は、このようなランキングで ME:I が1位を獲得させて頂けたことを、本当に光栄に思います!! まさにME:Iは「未来 のアイドル」というテーマを掲げて、今の若い世代にとってファッションや音楽や様々な分野でのアイコンとなるアイドル像を目指しているグループです。

デビューしたばかりでまだまだこれからですが、大きく、一歩前進できたような気がして、心から嬉しく思います (^^)。これからも、もっともっと愛される、常にホットなグループあり続けられるよう、メンバー11人皆でME:Iらしく頑張ります!! 」

2位:NewJeans(ニュージーンズ)(17.9%)

韓国の 5 人組ガールグループが昨年に引き続きランクイン。彼女たちの楽曲やファッションは常に 10 代女子の注目を集め、話 題が尽きない。2024 年 6 月には日本デビューを控えており、海外アーティスト史上最速となる東京ドームでの単独公演も開 催予定。さらなる旋風を巻き起こすことが期待され、今後も目が離せない。

3位:なこなこカップル(16.3%)

「なごみ」「こーくん」の愛称で人気を誇るカップル YouTuber。チャンネル登録者数は 159 万人(2024 年 5 月時点)を超 え、モデルやタレントなど個人での活動も幅広く行っている。2024 年 3 月に開催された「東京ガールズコレクション 2024 SPRING/SUMMER」の中で、結婚を発表。10 代女子の間では「以前から人気だったが、結婚報告で今年はより話題になっ た」という声が多かった。

■コト部門は「猫ミーム」と、話題になった映画がランクイン

1位:猫ミーム(45.5%)

TikTokをはじめ、YouTubeやX上でも大流行した猫ミームが1位に。クスッと笑ってしまうようなエピソード、あるあるネタなどを、ミームになった猫の画像/動画の素材を使って、コメントやキャプションをつけて制作された動画が流行した。10代女子が口を揃えて「自分で動画を作ったりはしないけど、とにかくSNSでよく流れてきた」と回答していた。

2位:あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。(28.4%)

2位には興行収入40億円以上を記録した大ヒット作がランクイン。本作は福原遥・水上恒司主演の、戦時中の日本にタイムスリップした女子高生と、特攻隊員の青年の恋を描いたラブストーリー。映画の公開は2023年12月8日だったものの、徐々に人気が高まり2024年の上半期も10代女子の間で話題に。「切ないストーリーに心を打たれた」「周りの友達がみんな見に行っていた」などの声が挙がった。

3位:変な家(28.0%)

本作はYouTubeで再生回数2000万回を超えたミステリー動画の映画化作品。YouTuber・雨穴(うけつ)が3年ほど前にWEBメディアで公開した記事「不動産ミステリー 変な家」をベースにした内容となっている。独特な世界観と、ホラーテイストの見ごたえのあるストーリーに好奇心を刺激された10代女子が多いようだ。

■モノ部門は「平成女児」がランクイン Y2Kブームの影響か

1位:ハッピーセット「ハローキティ50周年」(28.3%)

マクドナルド「ハッピーセット」とハローキティ50周年を記念したコラボレーションが堂々の1位に。セットのおまけとしてついてくる全50種類のキティのぬいぐるみがかわいいと10代女子の間で人気を博した。その人気ぶりに「ぬいぐるみが欲しくてマックをハシゴしたけど、全然買えなかった」という声も。

2位:平成女児チョコ(27.1%)

「平成女児チョコ」とは、平成に小学生の女の子が作っていたような、溶かしたチョコをアルミカップに流し入れ、上からカラフルなスプレーチョコや銀色のアラザンをふりかけた手作りチョコのことで、バレンタインデーに話題となった。小学生当時にそのチョコを作っていたミレニアム世代からは「懐かしい!」という声が挙がったが、Y2Kブームが続いている10代女子にも刺さったようだ。

3位:アサイーボウル(24.9%)

2013年頃に大きなブームを巻き起こしたアサイーボウルの人気が再燃。とくに表参道では専門店がひしめき合い、行列ができるほどの人気ぶりだ。SNSで話題となった「THE_B」や 2024年4月にオープンしたハワイの大人気店「ラニカイジュー ス」など、人気の専門店が増えており、これからもブームは続きそうだ。

■コトバ部門ではドラマに端を発する流行語もランクイン

1位:「BeRealきた」(42.4%)

2023 年のモノ部門にランクインしていた『BeReal.』は、今や10代女子にとって欠かせないSNSのひとつ。アプリから通知が届いて2分以内に写真を撮影して投稿しなければならない仕組みだが、通知のタイミングはランダムである。そのため、突然通知が来ると、「あ、BeRealきた!」と反応するのが日常となっているようだ。

同率2位:「それガーチャー?」「ほんまごめんやで」(37.8%)

ドラマ『ゼイチョー~「払えない」にはワケがある~』の劇中において、菊池風磨と今井アンジェリカの掛け合いとして使用されたこのセリフ。「それガ―チャー?」とは「それ本当?」を意味しており、様々なアイドルやインフルエンサーの間で浸透していった。10代女子の間では、誰かが「それガーチャー?」と言うと、合いの手のようにみんなで「ほんまごめんやで」と言って盛り上がるのが定番となっているようだ。

同率2位:「チピチピチャパチャパドゥビドゥビダバダバ」(37.8%)

冒頭でもお伝えした通り、「猫ミーム」の素材として使用されたフレーズがコトバ部門でランクイン。このフレーズ、実はチリで20年前にリリースされた「Dubidubidu (ドゥビドゥビドゥ)」という曲のフレーズであり、1度聞いたら耳から離れない中毒性の高さが話題に。「ついつい口ずさんで しまう」という10代女子の声が多く挙がった。

■ウタ部門にはCreepy Nutsのヒット曲、tuki.「晩餐歌」などがランクイン

1位:Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」(30.9%)

テレビアニメ『マッシュル -MASHLE-』の主題歌としてCreepy Nutsが書き下ろした楽曲で、リリース後は瞬く間に大ヒット。10代女子の間では「歌うのはむずかしいけど、癖になる」と話題になった。アニメはもちろん、楽曲名の頭文字をとった「BBBBダンス」が TikTokで流行し、アニメ・ダンスともにコト部門にもランクイン。2024年上半期の話題の中心となった。

2位:tuki.「晩餐歌」(22.6%)

突如登場した高校生アーティスト・tuki.のファーストデジタルシングルが2位にランクイン。TikTokで公開された「晩餐歌」は一気に話題となり、Spotifyの「バイラルトップ 50 - 日本」では初登場で1位を獲得するなど、各音楽チャートでヒットを記録した。YouTubeで公開中のMVは4280万回超え(2024年5月時点)と、異例の記録となっている。「『晩餐歌』はカラオケでよく歌う!」という声も多く、10代女子の新たな定番曲となっているようだ。

3位:乃紫「全方向美少女」(21.8%)

3位にランクインしたのは、作詞・作曲に加えて、編曲・映像制作に至るまでセルフプロデュースを行うソロアーティスト・乃紫(noa)の楽曲。 TikTokで曲が公開されると、「TikTok Weekly Top」で2週連続1位を獲得。「正面で見ても横から見ても下から見てもいい女」のフレーズに合わせてアングルを変えながら撮る動画が10代女子の間で流行し、人気となった。

■マイナビティーンズラボ「2024 年上半期 10 代女子が選ぶトレンドランキング」概要

調査方法:『マイナビティーンズ』メンバー78名よりフリーアンサーで抽出したワードの中から、JK編集部が 5 つのジャンルごとに30項目をピックアップ。その中から『マイナビティーンズ』会員と外部調査会社のパネルにアンケート調査を実施。
回答数:13~19 歳の女性 682 名(複数選択式)
調査期間:2024年4月11日~2024年5月7日

(文=リアルサウンド編集部)

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