ジャッキー・チェン13年ぶりの来日!公開中の新作『ライド・オン』舞台挨拶レポート

ゲストの新作『ライド・オン』(現在公開中)のキャンペーンで、主演のジャッキー・チェンが13年ぶりに来日。2024年6月11日、都内の劇場で舞台挨拶イベントを行い、集まった多くのファンから大喝采を受けた。(レポート/米崎明宏、撮影/杉田重男)

カナダで『ベスト・キッド』続編の撮影を終えてからの来日

ジャッキーの公式来日は『1911』以来13年ぶりということで、今回の舞台挨拶のチケット2500枚は販売から5分で完売という勢い。ジャッキー人気の健在ぶりを示した。
「お久しぶりです!」と日本語で壇上に現れたジャッキーに、会場中からファンたちの大歓声が巻き起こる。「映画(ライド・オン)見てくれた? 好き?」とジャッキーの問いかけに「大好き!」との答えがあちこちから響きわたる。
「本当にとても嬉しい!」と感無量のジャッキー。「日本に来るのがとても難しかった。6日前にはカナダにいて撮影していたし、4日前にはロサンゼルス、3日前には香港で撮影した」と大忙しの様子。そんな中『ライド・オン』の海外キャンペーンは日本だけという。どうじてこんな多忙の中、日本を選んでくれたのだろう。

「本当に長い間、日本のファンは僕をサポートしてくれたから。この間も僕の70歳の誕生パーティを僕がいないのに、行ってくれたと聞きました」また「前に来ようとしたときにコロナ禍になってしまい、その後も借金返済(?)のためにノンストップで仕事を続けていました。この5年で7本作っていますよ!」と明かしてくれた。借金返済とは大げさに聞こえるかもしれないが、映画を作るのにお金がかかるということのようだ。

ファンの大喝采を浴びて登壇したジャッキー

 大忙しなのは間違いなく、カナダで撮影していたのは『ベスト・キッド』の続編というジャッキー。「ちょうどクランクアップしたところ。ほかにも『THE MYTH/神話』の続編や、10月にマカオで撮影する新作の準備とか、もう大変です」とファンが興奮するようなラインナップを次々挙げてくれた。

『ライド・オン』で共演した馬と別れるときは涙涙でした

 さて公開中の『ライド・オン』だが、監督のラリー・ヤンも一緒に来日。この映画ができた経緯を教えてくれた。

「もともとジャッキーの大ファンで、監督になったからにはジャッキーと仕事がしたいという一心で脚本を書いて持っていき、幸運にも気に入ってもらえました。撮影の初日は感動でジャッキーに見ほれるばかりで、アクションとかカットの声をかけるのも忘れてしまうほどだったんですが、その後これではいけないと冷静になって、仕事に専念しました(笑)。ジャッキーとここに出演した馬は本当に親子というか師弟のような関係でしたよ!」
と語ると、ジャッキーも馬との共演について、
「一日中、馬と一緒にいましたね。餌も僕があげたし、とにかく僕のことを覚えてもらうのに必死。休みの日もずっと一緒。足をひづめで踏まれたり大変だったけど、お別れの時はスタッフも全員、涙涙でした。でもあの馬はその後、映画の最後に出てくるとてもいい施設に入ることができて、幸せに暮らしているはず」
 と秘話を明かしてくれた。

右がラリー・ヤン監督

 ちなみに久々の日本で食べてみたいものは?と聞かれると、即座に「カニ!」と答えたジャッキー。「あと九州ラーメン、わさび!」と次々好物をあげ、続いて行ってみたいところは?という質問には「今日着いたばかりだし、それに僕は結構日本のあちこちを知っているよ」と日本通なところを披露してくれた。

最後に主題歌「青春故事」を生声で熱唱

さらにこのイベントでは、特別ゲストとして、12歳の宣伝アドバイザー山田くん(『ライド・オン』の宣伝も担当し、新宿ピカデリー限定で小・中学生の入場料は100円という企画の発案者)が登場。ジャッキーの大ファンで『ライド・オン』はすでに5回見たという山田くんは、自ら考案してきた本作の宣伝文句「みんな見てね『ライド・オン』!劇場で会いましょう」をジャッキー本人に読みあげてもらい、大興奮。ジャッキーも「きみは若くてハンサムだね。将来はジャッキー・スタント・チームに入りなよ」とスカウトしてくれた。

宣伝アドバイザーの山田くんと

 さらにもう一人のゲストは、ジャッキーのものまねでおなじみのジャッキーちゃん。ジャッキー本人の前でものまねを披露し、『酔拳』のポーズを直々に伝授され、これからもジャッキーのものまねを日本中に広めてほしいと公認のお墨付きをもらった。

最後にサプライズで『ライド・オン』主題歌を熱唱

 最後にジャッキーは『ライド・オン』の主題歌である「青春故事」をステージ上で熱唱。ジャッキー本人の生歌というサプライズにファンは大感動の拍手を送り、ジャッキーも「またたくさん映画を作って日本にもどってきます!応援よろしくね!」と宣言すると、ファンたちも大きく手を振って「ありがとう!」「また来てね!」とラブコールを送っていた。

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