「ワクワク感」体験して 園児に買い物券配る、田辺の朝市「弁慶市」、和歌山

弁慶市で使用できる園児用の200円買い物券

 和歌山県田辺市扇ケ浜のカッパークで毎月第3日曜に開催している朝市「弁慶市」の実行委員会は、市内の保育園、幼稚園に通う年長組の園児約460人に200円分の買い物券をプレゼントする。約70店が出店する紀南屈指の朝市。欲しい物を探したり、店主との会話を楽しんだり。買い物する「ワクワク感」を体験してほしいという。

 弁慶市は、地場産品を売れ筋商品に育てようと1986年に田辺市東陽の闘雞神社馬場で始まった。一時、出店数、来場数とも減少傾向だったが、2020年に扇ケ浜カッパークに会場を移転後、どちらも増加に転じた。6月の開催で459回目を迎える。

 販売しているのは干物、野菜、果物、加工食品、弁当などが定番で、最近はスイーツや雑貨、アクセサリー、アロマグッズなどもある。朝市限定の割引商品や店舗を持たない事業者の出店も多い。事業者には市場調査の場にもなっているという。今回は園児用の商品も並ぶ予定。

 実行委は「『何を買うか』『なぜ欲しいのか』など親子で相談したり、お店の人と会話しながら朝市や地域の商品について知ったりできる。弁慶市を学びとしても利用してもらえればうれしい」と話す。遊具がある公園、海水浴場がすぐ隣で、「買い物の後も親子で楽しめる」と来場を呼びかけている。

 買い物券が使えるのは16日と7月21日の開催。いずれも扇ケ浜公園カッパークで午前8時~11時半。

■16日は77店出店

 16日開催の弁慶市には過去最多の77店が出店予定。会場は市立武道館下ピロティになる。扇ケ浜海水浴場ではビーチクリーンが午前7時半~9時、ヨガ体験が午前9時からある。予約不要。参加無料。

■来場2年前の1.8倍

 5月の弁慶市来場者数は2878人で、23年5月の1.1倍、22年5月の1.8倍に増えた。天気は雨だったが、客足は衰えなかった。会場移転前の21年11月と比べると、2.3倍に増えている。

 時間帯別では開催直後の午前8時~9時が1066人で最も多い。次いで9時~10時の753人だが、開催前の7時~8時も569人いた。

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