津田健次郎の語りと富田望生の演技が光る! “朝ドラ”風防災ショートムービー「ばんぜん」放送開始

NHKでは、富田望生が出演し、津田健次郎が語りを務める、過去の災害からの教訓を伝える15~30秒の3本のショートムービー連続テレビ防災「ばんぜん」が、今週よりスポット枠(番組と番組の間に入る短いお知らせの時間)で随時放送されることが分かった。

2024年元日に起きた能登半島地震では、最大震度7の巨大な揺れにより人々の平穏な時間が突然奪われ、建物の倒壊や津波によって多くの方が亡くなった。災害はいつ起こるか分からないこと、そして平時からの備えの大切さをあらためて思い知らされた。これから本格的な大雨・台風シーズンを迎えるにあたり、三つの重要な防災ポイントを“連続テレビ小説”風のドラマ仕立てで伝える。朝ドラゆかりの出演者やNHK連続テレビ小説「虎に翼」(月~土曜 午前8:00ほか)との連動コーナーなど、短い時間に凝縮した内容でおくる。

第1回「転ばぬ先の避難場所?」では、一つめのポイント「避難所と避難場所の違い」を紹介。津波や火災などのリスクから逃れるためには、公園や高台にある緊急時の「避難場所」に行くことが重要だが、東日本大震災では避難生活を送るための「避難所」に逃げ込んだ人たちが津波で命を落としたという重い教訓がある。

第2回「かわいい子には公衆電話?」で伝えるのは、「公衆電話の使い方」。災害時にもつながりやすい公衆電話。しかしNTT東日本の調査では、8割以上の小学生が公衆電話を使ったことがないというデータもあり、使い方を覚えてもらうことが必要だ。

そして、第3回「石橋をたたいて持ち出し袋?」は「携帯トイレ」をフィーチャー。能登半島地震でも断水でトイレが使えず、あらためて携帯トイレの重要性がクローズアップされた。水や食料などの「体に入れる備え」だけでなく、「出す備え」も重要になってくる。

ヒロインの石橋そなえ役を務める富田は、福島県いわき市出身で、小学5年生の時に東日本大震災を経験。災害や防災に特別な思いがあり、今回の企画の趣旨に賛同し作品に参加した。阪神・淡路大震災から30年となる来年1月に公開予定の、阪神・淡路大震災の年に生まれた女性とその家族の葛藤と成長を描く映画「港に灯がともる」では、自身初の主演を務める。

富田は今回の作品について、「ほっこりエピソードの中に、“万全”への知識が詰まったすてきな作品に携わることができ、大変うれしく思います。そなえちゃんと一緒に、いつかの災害へ備えるきっかけにしていただけますように」とメッセージを寄せている。

番組のVTRの最後には、「虎に翼」に出演者が自身に欠かせない防災グッズを、“朝ドラの最後の写真紹介コーナー”風に紹介する「わたしのそなえ」コーナーも。主演の伊藤沙莉は「水」、三山凌輝は「ツナ缶」、田中真弓「老眼鏡」を挙げ、それぞれ理由を明かしている。

また、語りを務める津田は、自身の災害への備えとして、「携帯ラジオ」を挙げ、「声優・俳優の仕事に加え、ラジオ番組のレギュラーも務めているので、ふだんからラジオを聞いています。災害時も情報を得るのに役立つので欠かせません」と語っている。

「ばんぜん」は、ホームページ「NHK防災」やNHKの公式YouTubeでも見ることができる。「NHK防災」のページでは、ショートムービーでは伝えきれない防災のポイントについて詳しく解説されており、こちらもチェックしていただきたい。

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