『今日好きホアヒン編』1話ーー大食い女子が一目惚れ 初日から急接近「呼び捨ていい?」

6月10日よりABEMAにて放送中の恋愛番組『今日、好きになりました。ホアヒン編』(以下:今日好き)。現役高校生たちが2泊3日の修学旅行に飛び出し、運命の恋を見つける同番組には、時に甘酸っぱく、思わず胸がキュンとするような青春と恋模様が溢れんばかりに詰まっている。

今回は、6月10日公開の1話から見どころを紐解いていく。細かなネタバレもあるためご注意いただきたい。

・ひなの、“ティンバー男子”と新たな恋の予感 “お母さんのロールキャベツ”がきっかけに?

前回の『プサン編』でのこと。約1年3カ月ぶりとなる、成立カップル数 0組での物語の終わりから1カ月後ーー新たな旅の舞台は、タイ中部の南国リゾート・ホアヒンに決まった。おそらくは『今日好き』初登場の修学旅行先。前回までの流れを心機一転するには抜群のロケーションになりそうだ。

今回の旅に参加するのは、男女5名ずつの合計10名。うち継続メンバーは4名。直近の登場順に紹介すると、前回の『プサン編』からそうま(阿部創馬)、じゅま(坂本ジェルー寿真)、ひなの(瀬川陽菜乃)の3名が。前々回の『ニャチャン編』からは、りあ(米澤りあ)が満を持しての再登場となった。

そうまは前回の金髪からイメージを変えて、爽やか営業マンスタイルの黒髪に。とはいえ、緊張度合いは『プサン編』以上のようで、初日のランチまでを終えたいまなお、どうにも肩の力が抜けきらないよう。そんな彼に想いを寄せてきたひなの。そうまとの再会に一時は驚くも、今回の旅では彼を「好きにならない」と、固く決意をしてきたという。

そんなひなのは、今週のオンエアで特に注目を集めたメンバーのひとりに。前回の旅では、スタジオの“恋愛見届け人”を務める中川大輔ほか、全国の視聴者に対して、“たくさん食べる女の子はかわいい”という、シンプルだが忘れがちになっていた事実を再認識させてくれたキュートガール。今回の旅では、初回の顔合わせ時に「お菓子、食べていいですか?」と、地元・北海道から持参したおみやげ「恋するラスク」を配り、新メンバーの緊張をも和らげてくれた。継続メンバーとしても理想的な動き出しだし、なにより自身の地元(hood)にも還元しようとする姿勢には学ぶものがある。

ひなのが第一印象で気になった男子は、新メンバーのれん(藤井恋)。ホワイトのベストに、『今日好き』では珍しいキャメルカラーの“Timberland” ブーツを合わせたメンバーである。このブランドのブーツ、平成の高校生であれば多くの人が一度は憧れたものの、“通る”にはそれ相応の“陽キャ”ぶりや、それゆえ多からずとも勇気が必要だったアイテム。“リアル高校生”な装いに、少し赤みがかった茶髪が特徴的なのが彼だと覚えておいてもらいたい。

ふたりはランチの席で隣同士になると、ひなのから「いっぱい食べる子、どう思う?」というもはや恒例の質問があったり、彼女の地元が「長崎のどどど田舎」だという“地元トーク”をしたり(ちなみに、いっぱい食べる女の子はマジでかわいいぜ)。そのまま自然な流れで初2ショットに繋がると、ひなのの方から「呼び捨てで呼んでいい?」「“ひな”って呼んで」「れんくんの中身を知りたい」と、グイグイと、それでいて嫌な感じをさせずに距離を縮めていく。

また、ひなのの好きな食べ物が「お母さんのロールキャベツ」という話題になったとき、特に興味を示したれん。結果として、ひなのがこの後のソロインタビューにて「私が好きな食べ物を共感しようとしてくれる」「一緒に食べたいと思ってくれているのがうれしかった」と振り返ったとおり、第一印象で“ピンときた”感覚に狂いはなかったという。

ここまでポジティブ満載なひなのの様子をお届けしたが、実は心のなかには少しだけ心配な部分もあったよう。前回の『プサン編』にて、意中の相手から意識を向けてもらえなかったことに対する「トラウマ」。それゆえ、れんに対して第一印象で気になった相手について、あえて質問することをしなかった。が、視聴者の想いを代弁するのであれば、そんな質問をわざわざせずとも、彼女が最後に笑顔でこの旅を終えるだろう未来を信じて疑わないし、実際にれんが気になる相手として、新メンバーのみあ(藤田みあ)の横に、ひなのの存在が食い込んできた。いけ、ひなの。自分を信じて前に進むだけだ。

・『今日好き』に求めてきた逸材が登場 開口一番に「ガチでっ、タイプです!」

今週のオンエアで気になったメンバーがもうひとり。『ホアヒン編』の一途ボーイ(?)こと、新メンバーのしょう(角田翔)。冒頭の顔合わせから間もなく、同じく新規組の、のの(徳永暖乃)を2ショットに誘い出すと、誇張抜きで彼女がベンチに座ったゼロコンマのタイミングで、開口一番に「ガチでっ、タイプです!」と告白。そのまま「ストレートにいきます」「(気になるのは)ののちゃん1人です」「来た時からもう“この子だ!”って決めてました」と畳み掛ける姿は、あまりに「唐突」すぎるが、潔くて、それゆえ見守っていて気持ちがよい。

『今日好き』に長らく求めてきた才能、逸材、そして奇跡ーー。そうそう、これが観たかったんだよ。下手に好意を隠さず、一言目から余すことなく想いを伝えたとき、どんな結果になるのかが。

一方で、『今日好き』は、遊びじゃない。高校生メンバーを視聴者の意のままに動くようけしかけるのも仁義に反するし、なにより現実問題、そんなことはできないもの。だからこそ、こうしたケースに出会えることを、長年にわたり待ち望んできた。

のの曰く、しょうは初対面にも関わらず素で会話をできるといい、対するしょうも意中の相手を目の前に固くなっているが、相手の自然体を引き出せているのだから無問題。彼女がバレエ好きだという趣味・特技の話につなげる流れも素晴らしいし、相手に気持ちよく喋らせられることこそ、こうした初対面の段階では大切な過程のひとつである。

このペアについては、2話以降も暖かい目で見守っていきたい……と綴り、本稿を締めくくる予定だったのだが……その願いは早くも潰えてしまうのか? というのも、ランチの席で第一印象で気になった相手を全員で発表した際、しょうの口から飛び出したのは、“のの1人”ではなく、なんと「2人」。え、2人!? 話が違うぞ、どうなってるんだ。早くもめくれてしまうのか!?(めくれるモノがあるかはさておき)ということで、このパラグラフ冒頭に記した“一途ボーイ”に“?”を付け加えたのは、こうした疑念があったためである。

そんな不安もあってか。ののの方も、この日の夕方以降に「グイグイ来られると引いてしまう」との理由で、しょうの想いに応えられないと伝えるらしい。しょうの恋、玉砕? やはり、初日からストレートに想いを伝えることも考えものなのでしょうか……。

(文=一条皓太)

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