「双子果」…サクランボ農家が直面する異常気象の影響 試練と工夫の年【新潟・新発田市】

実が2つに分かれる〝双子果〟

サクランボが旬の季節を迎えていますが、今年は実が2つに分かれる〝双子果〟という現象が発生しています。売値が下がるケースもあり、農家は頭を悩ませています。

赤く宝石のように輝くサクランボ。新発田市の山王地区では、「佐藤錦」の収穫が最盛期を迎えています。しかし・・・
■アサカ農園 浅香隆さん
「2つくっついているので双子果というのですが。これなんかはそうですね。これは1つのみだけど、これも双子、双子・・・。」

「双子果」と呼ばれる、実が2つに分かれるサクランボ。
■アサカ農園 浅香隆さん
「例年は、(双子果は)ほとんどない。40年以上いる従業員も、これだけ双子の多い年は初めてだと言っています。」

新発田市のアサカ農園では、全体の2割ほどが双子果に。原因は、去年の猛暑と渇水とみられています。さらに全体の収量も少なく肥料代などが高騰する中、農家にとっては大きな打撃です。
■アサカ農園 浅香隆さん
「今年も猛暑の予報なので、来年も心配なところがある。」

通常は市場に出しませんが、今年は多すぎるため双子果だけを選別し販売。直売所では、大玉のサクランボの半分にあたる価格にしています。一方、サクランボ自体のできは収量が少ない分、大粒で糖度も高いということです。
■アサカ農園 浅香隆さん
「双子果の場合も味はまったく変わりません。逆に1粒で2倍おいしい。小さい子どもは双子果のほうが喜ぶので、ぜびたくさんの方にサクランボのおいしさを知ってもらいたい。」

山王地区のサクランボは、今月下旬まで出荷が続きます。

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