「核燃料の搬出先は?」「共用化は?」 青森県議から質問相次ぐ 「むつ中間貯蔵施設」安全協定案で質疑

青森県むつ市に建設中の使用済み核燃料の中間貯蔵施設についてです。リサイクル燃料貯蔵と県、むつ市との安全協定締結に関して、青森県議会議員による質疑が交わされました。

中間貯蔵施設を巡っては、事業者のリサイクル燃料貯蔵が7月から9月の操業開始を目指していて、操業の前提となる安全協定の締結に向けた準備が進められています。

県議会の原子力・エネルギー対策特別委員会には、県議会議員と、国や県、原子力事業者の代表らが出席。

各会派の委員からは、最長50年の貯蔵期間や、使用済み核燃料の搬出先についての質疑が相次ぎました。

【資源エネルギー庁 皆川重治課長】
「50年の期限の範囲内で使用済み燃料を貯蔵し、六ケ所再処理工場を含めまして、その搬出時に稼働している再処理工場で処理していくということを想定してございます」

また、東京電力と日本原子力発電以外の電力会社との共用化については。

【電気事業連合会 藤本淳一専務理事】
「現時点において、検討に着手する前の段階だ」

としました。

協定締結の最終判断について聞かれた宮下知事は。

【宮下知事】
「協定を締結しないこともあるのかという点については、そのとおりであります。一方で本日の議論、今後いただくご意見、むつ市長のご意向、さらにはむつ市が誘致し、県がこれに協力してきた経緯を踏まえ、何よりも安全確保を最優先に判断することになります」

県は今後、全市町村長への説明や県民説明会を開き、知事が協定締結の最終判断を示します。

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