ピクサー映画の実写化はナシ!CCO明かす

映画『カールじいさんの空飛ぶ家』より - Buena Vista Pictures / Photofest / ゲッティ イメージズ

ディズニー・アニメーション映画は『美女と野獣』『アラジン』『リトル・マーメイド』をはじめ本当に多くの実写映画版が作られているが、ディズニーの子会社であるピクサー・アニメーション・スタジオでは過去作の実写化を検討したことはないという。映画『モンスターズ・インク』『カールじいさんの空飛ぶ家』『インサイド・ヘッド』『ソウルフル・ワールド』の監督で、ピクサーのチーフ・クリエイティブ・オフィサー(CCO)であるピート・ドクターがTimeに語った。

チャレンジャーズ』の俳優ジョシュ・オコナーが『レミーのおいしいレストラン』愛を事あるごとに語ることから、海外ファンの間では同作の実写化と彼のキャスティングを願う運動が起きている。このことについて知らされたドクターは驚きつつも、ピクサーでは過去作の実写化について検討したことはないと明かす。

「こんなことを言うと叩かれるかもしれないけれど、実写化というアイデアはちょっと気に障るんだ。僕は、オリジナルでそれぞれにユニークな映画を作るのが好き。それをリメイクするのは、個人的にはあまり興味深いことじゃない」とドクター。「僕たちが作るものの多くは、アニメーションの世界のルールでこそ成立する」と切り出すと、『カールじいさんの空飛ぶ家』を例に挙げた。

「浮かんでいる家に入って行く人間を見たとする。そうしたら『ちょっと待って。家ってめちゃくちゃ重いよね。どうやって風船が家を持ち上げているの?』と思ってしまう。でもそれがアニメの人間なら、そんな家に立っていても、『OK。そういう設定ね』となる。僕たちが創り上げた世界は、そう簡単には実写化できないんだ」とアニメーションであることの意義について語っていた。

ピクサー新作『インサイド・ヘッド2』は8月1日に日本公開。(編集部・市川遥)

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